島根の公立高校には「修学旅行が無い」ってマジ? 気になる噂の真相を県庁に聞いてみた
新型コロナウイルスのパンデミック以降、多くの学校で修学旅行が中止されてきた。
楽しみにしていた子供たちにとってはどれほど悲しく、やり切れなかったか、計り知れない。
しかし、ある県の公立高校に通う生徒たちだけは修学旅行が中止になっても、へっちゃらだという。
その県とは、島根県だ。2022年11月9日、声優の中田譲治さんと「秘密結社 鷹の爪」のキャラクター・吉田くんがツイッターで言及したことによって注目を集めた「鷹の爪×島根自虐カレンダー2022」の11月・12月分のページには、こんなフレーズが書かれている。
「修学旅行中止でも、島根の高校生は悲しみませんでした。そもそも無いから。」
右端に書かれた詳細にも、「島根県の公立高校には修学旅行がほとんどありません」とある。
いったい、何故なのか。Jタウンネット記者は11月21日、島根県教育庁を取材した。
「修学旅行をやってはいけない」というルールは無いが...
同庁総務課の職員によると、島根県でも小中学校では修学旅行が行われる。しかし、公立高校では無いのが当たり前。それがいつからなのか、そして何故なのかもわからないという。
「県から修学旅行をやってはいけないとは言っていないのですが、以前から公立高校では修学旅行が行われていないんです」(教育庁総務課の職員)
取材に応じた職員(50代)が高校生だった時も、修学旅行はなかったという。
ただ、この10~20年ほどで、少し状況が変わってきている。修学旅行ではないものの「研修旅行」という行事を導入する公立高校が増えているというのだ。
「研修旅行は他県の企業や大学を訪れて生徒たちの研究内容を発表する、販売実習を行うといったキャリアアップの要素を強めた内容です」(教育庁総務課の職員)
研修旅行は2~3泊程度で行われ、最終日に名所めぐりを行うケースもあるという。これも県からの指示というわけではなく、どの高校が最初に始めたかもわからない。ただ、自然と広まっていったとのことだ。