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「雨の夜、車の中で急に叫びだした娘。『何かいる』と怯える彼女をなだめて走り続けると、今度はフロントガラスに...」(沖縄県・50代女性)

大山 雄也

大山 雄也

2022.11.30 08:00
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シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Mさん(沖縄県・50代女性)

ある雨の降る夜、Mさんは娘と一緒に車で近所のドラックストアへ向かっていたという。

家を出て1~2分走ったところで、突然助手席に乗っていた娘が「きゃーっ!!」と叫びだし......。

娘と車でドラッグストアに向かっていると......(画像はイメージ)
娘と車でドラッグストアに向かっていると......(画像はイメージ)

<Mさんの体験談>

数か月前の出来事です。小雨の降る夜10時前、私と娘は車で近くのドラッグストアに向かっていました。

家から車を走らせてほんの1~2分経った頃です。

助手席に座っていた娘が突然「きゃーっ!!」と叫び、バタバタと体を動かし始めたのです。

いったい何が起きているのか? 運転中の私には確認できません。

夜なので怖くなり、すぐに道路脇へ車を停めて、娘に何が起きたのか聞きました。

音の鳴る方を見たら......

すると娘は、こう言うのです。

「何かわからないけどバタバタと聞こえるし、虫がいる」

そこで電気をつけてみましたが、道が暗いため、車内の様子はうっすらとしか見えません。

私は娘に「何もいないよ。大丈夫だよ」と言って、車をまた走らせたのですが、今度は私にもその「バタバタ」という音が聞こえてきました。

音の鳴る方を見てみると――フロントガラスの中央付近で、大きな「トンボ」がバタバタしていたのです!

音の正体はトンボだった(画像はイメージ)
音の正体はトンボだった(画像はイメージ)

娘だけではなく、私も虫がすごく苦手です。何とか追い出したかったのですが、また暗いところで車を停めても対処はできないことでしょう。そこで車をもう少し走らせ、マンションの明かりがある空き地に車を停めました。

この時もまだ雨が降っていましたが、すべてのドアや窓を開けてトンボを外へ追い出そうとしました。しかしなかなかトンボは外へ出てはいきません。

棒がなかったので、代わりに車にあったサンシェイドで追い出そうとしますが、上手くいきません。

誰か助けてくれないかな......。そう思って周囲を見渡しましたが、走っている車が止まってくれるような様子はありませんでした。

雨の中に現れた救世主

小雨からだんだんと大降りになって来たころ、自転車に乗った男子高校生がこちらに向かってくるのが見えました。

土砂降りの中、私は両手を広げ「助けて欲しいです。お願いします」と声をかけました。その子は私たちの話を聞いてくれるようでしたので、事情を説明することに。

「虫は怖くないですか?
車のフロントガラスの所にトンボがいて運転できず困っているんです」

そうすると、爽やかな男子高校生は「ティッシュありますか?」と聞いてくれました。

「あります!」と手渡すと、それを使ってトンボをさっと掴み、外へ逃してくれました。

男子高校生が外にトンボを逃がしてくれた(画像はイメージ)
男子高校生が外にトンボを逃がしてくれた(画像はイメージ)

私も娘はほっとして、何かお礼をしたいと思いましたが何も持っておらず、お渡しできるようなお金もありません。

何もお返し出来ないことを謝ると、男子高校生は「大丈夫です」と言って自転車で坂道を駆け上り、帰っていきました。

名前と電話番号も聞けず、何かお礼をしたかったという心残りもあり、今でも忘れられません。改めて、本当にありがとうございましたと伝えたいです。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージメール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)

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