Q「出身は?」→A「神奈川の横浜の神奈川です」 神奈川民の自己紹介がまるで無限ループな件
一瞬「どういうこと!?」と混乱してしまうような「やり取り」が、ツイッター上で話題になっている。
百聞は一見に如かず。まずはこちらの投稿をご覧いただこう。
こちらは、「身近な地域を知り、楽しむ」をテーマに神奈川県横浜市にある18の区を擬人化したキャラクターによって横浜の魅力を発信するプロジェクト「Yocco18」が2022年10月5日、公式アカウント(@yokohama18ku)で投稿したツイートだ。
出身地を訪ねる誰か(「??」)とそれに答える「ぼく」との会話風のつぶやきなのだが......まるでループでもしているかのような「やり取り」に、ツイッター上ではこんな声が寄せられている。
「ふりだしに戻る」
「以下無限ループ」
「これがレクイエムって奴か」
結局、「ぼく」の出身地はどこなの? Jタウンネット記者は7日、投稿について同プロジェクトのツイッター担当者に話を聞いた。
あくまでもネタ
種明かしをすると、「神奈川の横浜の神奈川」というのは、「神奈川県の横浜市の神奈川区」という意味。
ただ、担当者によると、投稿の「やり取り」は実際にあった出来事ではなく、あくまでもネタとしての投稿だという。
「自分も神奈川区出身・在住ですが、実際にこのようなやり取りになることはないです。というのも、まず横浜市の方は出身を聞かれて神奈川県から答えることは少ないからです」(担当者)
また、横浜駅の北側の地域はかつて「神奈川」と呼ばれていたが、県名や区名と同名で紛らわしいため、同地の出身・在住者は「神奈川」と答えることは稀。そのため、「神奈川区」や「神奈川駅」、あるいはその他最寄りの駅名で答えることが多いそうだ。
「本当は県名や区名ではなく地域名としての『神奈川」と答えたいのに出来ないというもどかしさがあります」(担当者)
う~ん、たしかに都道府県名と同じ地名で、しかも「横浜」という超有名な都市の中にあるなんて、ややこしい。
ちなみに神奈川県と似ていると言われることがある兵庫県にも「神戸市兵庫区」がある。
「区」の方の神奈川も注目して!
さて、県名と同じなのに、知名度としては観光名所が目白押しの中区(横浜中華街や赤レンガ倉庫など)や西区(横浜駅や横浜ランドマークタワーなどがある)などの影に隠れてしまっている印象の神奈川区。記者は改めて、Yocco18のツイッター担当者が考える「神奈川区の魅力」を聞いてみた。
「(神奈川区は)横浜の縮図とも呼ばれ、高層ビル群や横浜駅周辺の繁華街から、港湾施設、商店街、住宅街、工業地帯、農地まで多彩な魅力があると思います。
また、縄文時代の貝塚をはじめ、鎌倉時代から湊もあり、東海道の宿場町、開港などに関わる歴史的なエピソードも豊富な地域です」
ちなみに、実は神奈川区はあの浦島太郎伝説ゆかりの場所だという説も。神奈川区公式サイトによれば、浦島太郎が竜宮城から帰る時、乙姫から玉手箱と一緒に渡されたという聖観世音菩薩の像が、同区内にある慶運寺に安置されているそうだ。
「おすすめのスポットは、東神奈川の臨海部。古い倉庫や運河があり、どこか懐かしい港町の雰囲気が楽しめます。また、現在は南部の鶴屋町や東神奈川周辺などで再開発が進んでおり、現在進行形で進化しているのも、神奈川区の魅力です」(担当者)
神奈川県の歴史を感じさせつつ、成長中の姿まで見せてくれる。横浜観光の際には、そんな神奈川区にも足を運んでみてはいかがだろうか。