まるで異世界の絶景だ... 鳥取砂丘の向こう側、影に落ちてくミステリアスな「虹の端」
突然だが、まずはこちらの写真を見て頂きたい。
灰色の暗い空に、薄く虹がかかっている。その根元は、真っ黒な影。
手前には光が当たって、明るい黄色が見えるが......どんな場所で撮影したものなのか、想像もつかない。
とにかく、まるで異世界に迷いこんだかのように幻想的な光景だ。
こちらの写真を撮影したのは、鳥取県出身のkadowaki(@Os__0114)さん。現在は岡山に住み、地元や山陰の風景、妻との旅の思い出を撮影し、SNSに投稿している写真家だ。
ここは一体、どこなのか。Jタウンネット記者は7日、kadowakiさんに聞いた。
条件が揃い虹は出たが...
kadowakiさんによると、撮影場所は鳥取砂丘。虹の根本がある黒い影の部分は、海だという。
撮影日の2022年2月10日は海の方で雨が降っており、虹が出そうな条件は整っていた。
――日が昇り始めた頃、予測通り「その時」は訪れる。
しかし、実際に現れた光景は想定していたものとは少し違っていたそう。
「虹が出そうなのは分かっていたのですが、綺麗な半円にはならずに上の方が切れる虹でした」
そこで構図にこだわって撮影。結果、どこか不思議で芸術的な一枚が誕生した。
「縦構図にして手前の明るい砂丘と、暗い海の明暗で不思議な感じに仕上げました。
後は手前に枯れ木と柵を邪魔にならない程度いれて、手前の寂しさを抜いてるつもりです」
日の出前、影になった海に落ちる虹によって別世界に変えられた鳥取砂丘の景色。
その瞬間をとらえた珠玉の一枚に、ツイッター上では感動の声があがっている。
「影に落ちていくのが美しすぎて声が出ました」
「どうなってるのか理解するのに何度も見返しました すごいです」
「物語を彷彿とさせる美しい作品です...」
kadowakiさん自身も、この光景を目の当たりにした瞬間には心を揺さぶられたそう。
「山陰は虹を見ることも多く砂丘も見慣れた風景ではありますが、時間とともに変わりゆく自然の神秘に撮影中雨が降ってきたにも関わらず見惚れてました」
と撮影時を振り返った。