どうして謝ってるの? いろんな妄想が膨らむ「ごめん電車」の正体とは
まるで物語の中に迷いこんだみたい......。
2022年6月5日、ちょっぴり不思議な写真がツイッターに投稿されていた。
夜の光の中、駅に停車しているのは行先に「ごめん」と書かれた路面電車だ。車体下部には、ひし形の「ごめん」という方向板も貼られている。
童話の中にでも出てきそうな、何とも不思議な車両だ......。写真の雰囲気も相まって、夢を見ているみたいな気分になってくる。
この写真はフォトグラファーのKoichiさんが自身のツイッターアカウント(@Kfish1882)に
「ごめん列車」
と呟きながら投稿したもの。Jタウンネット記者は写真について8日、 Koichiさんに話を聞いた。
「諸役御免」だったから
Koichiさんが話題の写真を撮影したのは仕事で四国を訪れた5月30日。「ごめん列車」の正体は、高知県高知市内とその周辺を走る「とさでん交通」の路面電車だ。
電車の行先は南国市にある「後免町(ごめんまち)駅」。
「ごめん」は謝っているわけではなく、場所の名前だったのだ。江戸時代初期、町の発展のためにこの地に移住する人たちに対して特典を与える「諸役御免(課役を免除されること)」の土地になったことが、地名の由来と言われている。
Koichiさんは、撮影時のこだわりを
「電車の位置と電車の種類、後ろを走っている車のフロントライトなど、納得いく角度と場所になるまで何本も待って撮影しました!」
と明かしている。
可愛らしくて思わずくすっと笑ってしまう「ごめん列車」。高知に行ったら見てみたいし、乗ってみたい。