青森県民の勝負メシ「あっつままさすずご」←どんな食べ物か、わかる?
「しっかり食べてケッパリます 青森県民の勝負飯 あっつままさすずご」
元関脇安美錦の安治川親方が2022年5月29日、自身のツイッターアカウント(@ajigawa1003)でそう呟いた。
29日は自身の引退相撲(安美錦引退安治川襲名披露大相撲)の日。青森県津軽地方・深浦町出身の安治川親方は、地元の勝負飯を紹介したのだが......「あっつままさすずご」の意味がさっぱりわからない。
安治川親方の投稿にも、
「ちょっと何言ってるか分かんない」
「青森弁は解りませんね」
といった声が寄せられていて、やはりどういう意味か理解できないという人がいた。
はたして、安治川親方にとっての勝負飯とは、何なのだろうか。6月2日、Jタウンネット記者は青森県立郷土館(青森市)の民俗担当者に話を聞いた。
「地元の方にとっては大変なごちそう」
単刀直入に、「あっつままさすずご」の意味を聞いてみると、こう返ってきた。
「津軽弁で『熱々のご飯にすじこを乗せたもの』ですね」
安治川親方の勝負飯は「すじこご飯」だったのだ。1つ1つ言葉を分けて見てみると、
「あっつ(熱い) まま(ご飯) さ(に) すずご(すじこ)」
となるそう。電話で聞いた限り、アクセントは平らな感じだった。しいて言えば、語頭の「あ」が他よりも少し低いくらいだろうか。
名力士だった安治川親方にしては、ずいぶんシンプルなメニューが勝負飯だと感じてしまうが、青森県民にとっては大切な味なんだとか。
「すじこは今でも正月の贈答に使われることもあります。熱々のご飯にすじこを乗せるというのは地元の方にとっては大変なごちそうです」(青森県立郷土館の民俗担当者)
ただ、すじこご飯を「あっつままさすずご」ということは、少なくなってきているようで......
「私は1969年生まれなので、『あっつままさすずご』と言われればピンときます。私くらいの世代であれば一般的な言葉ですし、使う人も多いでしょう。
しかし、平成生まれともなると、食生活も昭和から大分変ってきていて、意味は通じても使う人は少数派になってきます」
と担当者。ちなみに、安治川親方は1978年生まれの43歳だ。
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