赤いところは全くないけど... 県境を超えた「赤べこ×レモン牛乳」コラボべこがめっちゃイイ
福島県会津地方の伝統工芸品「赤べこ」。
栃木のご当地ドリンクでありながらテレビ番組などで何度も取り上げられ、全国区クラスの知名度を誇る「関東・栃木レモン(レモン牛乳)」。
「県の名物」ということ以外に共通点などなさそうな2つの名産品の関係が2022年5月19日、まさかの展開を迎えた。
なんと、レモン牛乳のパッケージをモチーフにした赤べこ「レモン牛乳べこ」の予約受付が始まったのだ。
赤べこのシンボルとも言うべき、赤い外見を捨て、黄色のカラーに包まれている。そして、胴体にはあの「関東・栃木 レモン」の文字とレモンの絵が描かれているではないか!
この商品を手掛けたのは、約300年の歴史を誇る白河だるま総本舗(福島県白河市)。干支張り子やだるま、赤べこの商品企画・製作・販売を行ってきた企業だ。
「レモン牛乳べこ」はその伝統の技術を生かし、1つ1つ職人の手によって作り上げられているという、ユルい見た目に反して本格派の商品である。
"赤"べことしてのアイデンティティを捨てすぎな気もするが、高い技術力もあってか、見事に福島・栃木の名物と融合している。そんなレモン牛乳べこにツイッターでは、
「リビングに飾って毎日頭を撫でてあげたいです」
「いや本当に可愛いな.........」
「めちゃくちゃ欲しい...!」
と言った声が寄せられるなど、かなり人気の様子だ。
「福島と栃木の架け橋になってくれたら」
それにしても、なぜ栃木と福島の名物同士がコラボしたのだろうか。Jタウンネット記者は5月25日、白河だるま総本舗の渡辺高章さんに話を聞いた。
赤べこはこれまで、同じ福島の名物・酪王カフェオレともすでにコラボ済み。そこにはこんな背景があったという。
「赤べこの『べこ』は牛という意味があります。ですから、乳業とは非常に相性が良いんです」(渡辺さん)
とはいえ、わざわざ栃木の乳飲料にまで手を出さなくても......とも思うが、他県の製品ともコラボをしたのにはこんな理由が。
「もっと多くの人に赤べこの魅力を知っていただきたいと考えていたときに、牛との相性も良いローカル乳業が良いのではないかと。
栃木とは距離はそんなに遠くないですが、栃木は関東、福島は東北で地方も違えば、商圏や生活圏も違います。より広く赤べこを知ってもらえますし、何より福島と栃木の架け橋になってもらいたくて作りました」(渡辺さん)
意外性のあるコラボには、作り手の熱い思いも込められているようだ。
なお、レモン牛乳べこは19日に予約が開始され、25日までに500個の予約が入るほどの好評ぶり。
価格は2420円(税込)で、白河だるま総本舗の公式オンラインショップだけでなく、福島と栃木の土産物店などでも販売していくそう。
近いうち、栃木・福島の新名物として一家に1つは当たり前、な存在になっていくかも?