愛知で賞金稼ぎ、しちゃう? 県警の「報奨金制度」周知用ポスターがウエスタンすぎると話題
名古屋の街に掲出中のとあるポスターがツイッターで注目を集めている。
愛知県自動車盗難等防止協議会と愛知県警察が出している、自動車の盗難等に関する情報を募集するものだ。
ツイッターユーザーのpakaniki(@tokagemoririn)さんは4月9日、名古屋市営地下鉄名城線・市役所駅の改札付近でソレを発見。撮影した写真が、こちらである。
茶色くボロボロになった紙のような枠にデカデカと「WANTED」の文字。そして自動車を持ち上げる怪しい3人組のイラストの下に、「報奨金10万円」と書かれている。
まるで西部劇に出てくる賞金首を探し求めるポスターのようなテイスト。この、令和の日本で警察が出しているとは思えない仕上がりはツイッター上で評判となり、
「県警に、早撃ちガンマン居そうですね」
「カーボーイビバップってやつか」
「愛知に引っ越してバウンティハンターになろうかな」
など多くのコメントを集めている。
愛知県警はなぜこんなデザインのポスターを作ったのだだろうか。Jタウンネット記者は4月15日、愛知県警察本部・広報課の担当者に尋ねてみた。
深刻な被害状況も......
愛知県には、自動車関連窃盗事件の容疑者逮捕に結びつく情報を提供した人に報奨金が支払われる「自動車関連窃盗情報報奨金制度」というものが存在している。
担当者によると、ポスターは報奨金制度を広く周知させ、犯人検挙につながる通報を多く寄せてもらうことを目的として、22年4月1日から愛知県内の公共施設やショッピングセンターなどに掲示しているという。
そして、人々の目を引くため、デザインにも一工夫を入れたそうだ。
「多くの方の目に止まるようにインパクトを与えるため、西部劇、漫画等で馴染み深い『WANTED』の文字を使用したデザインにしました。 愛知県警察生活安全総務課課員がベースを考え協議会に提案。その後、協議会と度重なる協議をした結果、本デザインが完成しました」(愛知県警察本部・広報課の担当者)
報奨金制度の周知に力を入れる背景には深刻な被害も関係あるようだ。21年に愛知県内で認知された自動車盗は、前年比245件増の745件で全国ワースト2位、22年に入っても3月末時点で195 件で全国ワースト1位という状況。そんな中でツイッターでポスターが話題になったことについて、担当者は以下のようにコメントしている。
「数多くの方に関心をもっていただいていることはとてもありがたいことです。県民の皆様にはこれを機会に自動車関連窃盗情報報奨金制度を知っていただき、不審者や不審車両を見たらためらわず 110 番通報していただきたい」
少しでも制度や通報の機会が増えて、愛知県内の被害が減ることを願ってやまない。