「第一志望の大学に落ちたと知った直後の電車。立ったままボロボロ涙をこぼす私に、正面に座った女性が...」(東京都・50代女性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Oさん(東京都・50代女性)
本命の大学に合格できなかった――高校3年生だったOさんは、電車の中でポロポロと涙をこぼした。
止めることができず、制服が濡れていく。つり革につかまりながら、バッグの中にハンカチを探したけれど見つからなくて......。

<Oさんの体験談>
高校3年生の時の大学受験。友人と2人で同じ大学を受け、発表を見に行った帰り道でのことです。
私にとって、本命の大学。
残念ながら不合格でした。
帰りの総武線の中で友人はとっても気を使ってくれて、私を励まし、明るく接してくれました。私も強がりながら、楽しく話をし、つり革につかまってしばらく2人で時を過ごしました。
友人は秋葉原で乗り換えのため下車。私はそのまま千葉方面に向かって乗っていました。
発車ベルがなりドアが閉まり、友人は手を振り私の姿が見えなくなるまで見送ってくれていました。
私も元気よくピースなんかしちゃって手をふりつづけました。友人が見えなくなり、ふと気がつくと、自然と私の顔に大きな涙が伝わって止まらなくなっていました。