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「進捗ありません」とは、言わせません! 目標を達成するまで帰れない「原稿執筆カフェ」爆誕

福田 週人

福田 週人

2022.04.16 20:00
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「原稿執筆」のためのカフェが誕生した──2022年4月、ツイッター上にそんな情報が流れ、話題になっている。

名前はそのまま「原稿執筆カフェ」(川井さん(動画編集カフェ)@TakuyaKawaiさんのツイートより)
名前はそのまま「原稿執筆カフェ」(川井さん(動画編集カフェ)@TakuyaKawaiさんのツイートより)

これがその店の看板。「原稿執筆カフェ」という店名の下には「入稿に追われているあなたのためのカフェ」の文字が。

なかなかユニークなコンセプトのカフェに、ツイッター上ではこんな声が寄せられている。

「自宅で書けない派なのでこういうお店はありがたいですw」
「担当さんが別室で待ち構えてて更に緊張感を醸し出すんですね」
「同人誌とか書類の締切にも適応されるなら通いたい。いっそ住みたい」

看板の写真を投稿したのは、同店のオーナーである「川井さん」(@TakuyaKawai)。

「原稿執筆カフェ」は締切に追われてない人は入場できません!店内の緊張感維持のためご理解とご協力をお願いいたします」

と呟きを添えているが......。ここは一体、どんな場所なのだろう? Jタウンネット記者は、川井さんに詳しい話を聞いた。

「進捗」どうですか?

川井さんは、東京都杉並区にある映像撮影スタジオ「高円寺三角地帯」のオーナー。

「原稿執筆カフェ」はこのスタジオの閑散時間帯を活用して営業する「原稿執筆をする人限定のコワーキングスペース」で、22年4月7日に最初の営業日を迎えた。

窓際席はこんな感じ(画像は「高円寺三角地帯」公式サイトより)
窓際席はこんな感じ(画像は「高円寺三角地帯」公式サイトより)

1時間300円で、最大6時間の利用が可能。セルフサービスのコーヒーやお茶は飲み放題で、全席に電源コンセントとUSB高速充電ポートを完備。さらに、店内では高速Wi-Fiも使える......まさに執筆作業にはうってつけの「原稿執筆カフェ」。利用するためには、いくつかの条件を満たす必要があるという。

「まず、入店できるのは『原稿執筆』をする方のみです。また、入店時には『作業目標』を決めていただきます。例えば、『3000文字のコラムを書く』などです。この『作業目標』が終わらないと、カフェからは退店できません」(川井さん)

なんと、入店時に設定した作業目標を終わらせるまで帰れないのだ!しかも1時間ごとに店長が進捗を尋ねてくるという。

これは否が応でも執筆作業がはかどりそう。締切に追われている場合なんかには、ありがたいシステムだろう。

ほかの利用者に様子に刺激されて、集中できる?

実は、高円寺三角地帯が「目標を達成するまで帰れないコワーキングスペース」として使われるのは「原稿執筆カフェ」が初めてではない。

川井さんは同スタジオの総合プロデューサーとして「撮影スタジオ以外の用途開拓」を行っており、21年11月に動画の編集作業をする人のための「動画編集カフェ」をスタートしている。

動画編集カフェの様子(画像は「高円寺三角地帯」公式サイトより)
動画編集カフェの様子(画像は「高円寺三角地帯」公式サイトより)
「動画編集カフェが思いのほか反響が大きかったので、『タスク限定型コワーキング』と『目標達成サポート』の仕組みを使った第二弾として、『原稿執筆カフェ』を企画しました」(川井さん)

なお、このカフェで出来る「執筆」には、本や雑誌などのために文章を書くことだけでなく、「翻訳」「コピーライティング」「ネーム入れ」や、編集・校正・レイアウトの作業、画像の加工なども含まれる。

「通常は撮影スタジオである場所の二次利用なので、ここで行われた作業が、いつか創作物など何らかのクリエイティブな結果物につながるといいなと思いました。
受験勉強の時に図書館などに行くと他の利用者の様子に刺激され集中できる、などの体験が誰にもあると思いますが、そういった体験を当店も提供していきたいと思います」(川井さん)

利用者からの評判も上々で、「『目標』がクリアできる」と好評だそう。これまで来店した人は全員、入店時に記入した「作業目標」をクリアして退店しているとのことだ。

スタジオの閑散時間帯を利用しているため営業日は不定期だが、今後も隔週程度でオープンしていく予定。営業日は公式サイトなどで随時更新されるそうなので、興味のある人はチェックしてみては?

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