切って組み立てたくなっちゃう! 静岡駅に爆誕したプラモデル風公衆電話に反響「でっかいニッパーとやすり持ってこないと...」
JR静岡駅北口に、まるで「組み立て前のプラモデル」のような公衆電話ができた──そんな噂がツイッター上で話題になっている。
一体どんな公衆電話なのか。気になるその姿が、こちらだ。
駅構内に設置されている、緑色の公衆電話。これだけならそんなに珍しくはないが、問題はその全体像だ。
四角く区切られた枠組みの中で、複数の細い管に繋がっているようなデザインの公衆電話は、まさに組み立て前のプラモデルのパーツ。よく見ると随所に部品番号のようなナンバーが付けられているのも、かなり芸が細かい。
そのまま取り外して組み立ててみたくなるような公衆電話に、ツイッター上ではこんな声が寄せられている。
「これは面白い。この公衆電話使ってみたいな」
「でっかいニッパーとやすり持ってこないと...!」
「薄汚れる前に現物を見に行きてぇ!!」
遊び心満載のこの公衆電話、一体ナニモノ? Jタウンネット記者は2022年3月15日、設置に携わった静岡市産業振興課を取材した。
プラモデルの街、静岡
取材に応じた同課の職員によると、このプラモデルのようなオブジェ「プラモニュメント」は、現在静岡市が推進している「静岡市プラモデル化計画」の一環で設置されたものだ。
「静岡市は、市内に有名模型メーカー本社や生産拠点をはじめとするプラモデル産業が集積し、全国のプラモデルの製造品出荷額の中で8割以上のシェアを持つ。また、世界中の注目を集める模型の見本市『静岡ホビーショー』が毎年開催されている。そういった背景を踏まえ、『プラモデルのまち』を体感できる地方創生プロジェクトとして2020年2月に発表したのが、『静岡市プラモデル化計画』です」(担当者)
市内にプラモニュメントを設置するのは同計画の先駆けとなる事業で、21年には市内3か所に4つが設置されている。
そして、22年3月13日にJR静岡駅北口に設置された第5弾が、話題の公衆電話というわけだ。
ちなみに、ただのオブジェではなく、ちゃんと実際に電話として使うこともできるという。
なお、21年に設置された4つに関しては市が制作・設置したものだが、5つ目となる公衆電話は初の民間企業によるもので、担当者は
「今後は『静岡市プラモデル化計画』をより官民一体となって盛り上げていきたいという思いがありました。そこで、市からの補助金などの支援制度を設けた上で民間企業に呼びかけたところ、NTT西日本静岡支店さんが手を挙げてくださり、実現しました」
と設置の経緯を語った。
プラモデル産業が集積する地域特性から「模型の世界首都」を掲げ、静岡市内に設置されているプラモニュメント。取り組みがツイッター上などで話題になっていることについて、担当者は「ありがたく思っています」とコメントしつつ、
「今後も様々な民間企業と繋がって、プロジェクトを盛り上げていきたい」
と意気込みを語った。静岡市内のいたる所が「プラモデル化」された未来がやってくるのも、そう遠い話ではないかもしれない。