国交省が「マドハンド」を呼んでいる...? ドラクエのモンスターそっくりの「手」が量産された理由とは
2022.03.02 17:00
ドライバーに向けた注意喚起
では、マドハンドのことを知らなかった投稿者は、なぜ「手」を生み出し、そして並べたのか。担当者によると、そもそも氷の手は、ドライバーにあるメッセージを伝えるために作られたものだという。
「あの凍らせた手は夜から朝にかけての一番寒い時間を狙って作ったものです。その時間になると、手袋に入れた水もあれだけしっかり凍ってしまう。道路が凍結してスリップなどの事故の危険性が高くなってしまうということなんです。
それをわかりやすくドライバーの方に注意喚起するために作りました」(担当者)
飯田国道事務所の「凍らせてみましたシリーズ」は22年に入ってからスタート。1月6日にタオルを凍らせると、同25日にはジーパンもカチコチにした。「身近にあるもの」を題材に冬の道路の危なさを訴え続けているのだ。
なお、気象庁のウェブサイトを見ると、事務所のある飯田市は、1月の最低気温の平均が-4.6度である。
「飯田国道事務所に限らない話ですが、冬季は道路に凍結防止剤を撒いたり、除雪したり、対策を施しています。ただ、それだけでは間に合いません。やはりドライバーの方にもスタッドレスタイヤをはいて、チェーンも携行してもらい、自分で対策をしていただくのが大事です」(担当者)
Jタウンネットのオフィスがある東京都千代田区では2月28日に最高気温15度を記録し、春の陽気が感じられた。しかし、飯田国道事務所のある南信地方ではまだまだ気が抜けない。
「4月でも雪が降ったことがある地域ですから、3月いっぱいはまだ凍結などに注意していただきたいです」(担当者)