「人間関係に疲れ、北海道へ女一人旅。ホステルで出会った男に誘われて、バイクに乗って向かったのは...」(岐阜県・60代女性)
旅先で出会い、最高の思い出をくれたあの人が忘れられない――。
岐阜県在住のJタウンネット読者・Aさん(60代女性)が編集部宛のメールに綴ったのは、若いころに北海道で出会ったと男性との思い出だ。
当時、人間関係に疲れていたAさんは、1人で北海道を旅することにした。
旅先で利用したのはユースホステル。ほかの宿泊客は男性がほとんどで、彼らから様々な情報を教わったという。
北海道南東部のまち・厚岸(あっけし)のホステルでは、九州出身の男性から、雌阿寒岳(めあかんだけ)の麓にある湖「オンネトー」の景色がきれいだったと聞く。
彼女も行ってみたくなったが、残念ながらバスに乗るのが時間的に難しい。Aさんが彼にそう伝えると、翌朝バイクで連れて行ってもらえることになって......。
「残念」と伝えると...
私が社会人になったころのことです。人間関係に疲れ、北海道の道東へ1人旅に出ることにしました。
季節は秋。ユースホステルに泊まることで親の許可がおり、釧路をスタートし、帯広で終わる行程です。
宿では女子がほぼ1人しかおらず、周囲の男子が色々な情報を教えてくれて、厚岸のユースホステルで出会った九州出身の男性も、
「オンネトーに行ったら山頂は初冠雪していて、裾野は紅葉の山が湖に映え、絵葉書みたいにすごく綺麗だった」
と話してくれました。
それを聞いて行きたくなったのですが、私の旅の計画では、そこへ行くバスに乗ることができません。
「冬時間になったバスでは連泊しないと無理だから残念」
私がそうつぶやくと、彼は次の日の朝にバイクで連れていく、と言ってくれたのです。
今も脳裏に焼きついている絶景
翌朝、約束通りバイクに乗せてもらいオンネトーへ。その絶景は、今も脳裏に焼き付いています。
そのお礼に、私は厚岸駅で彼にラーメンをごちそうすることに。食べながら旅に出た動機などを語り合いました。
彼は東京の勤務先を4月に辞め、東北でテントを張って野宿して、北海道へ渡航。6月からじゃがいも掘りなどのバイトで旅費を貯め、9月から道内周遊旅に出たそうです。
そこでお互い名前を伝え、そのまま別れました。連絡先は、交わしませんでした。
しばらくはテレビ番組などで彼を探してもらおうかとか、バイクで目的地に行く臨場感も印象に残っていたので免許を取ろうかとか、当時は色んな思いがありましたが、気がつけばすでに40年の月日が経っていました。
北海道を訪れる度、彼が道内のどこかに住んでいる気がしてなりません。
あの旅で私がリフレッシュできたのは、彼のおかげです。青春の良い思い出作ってくれたことに今でも感謝しています。
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