「いつもはおとなしい息子が電車でギャン泣き。途中で降りようと思っていると、近くにいた若い女性が...」(神奈川県・40代女性)
「公共交通機関で子供が泣き出してしまった」
おそらく多くの人が、そんな状況に居合わせたことがあるだろう。Jタウンネット編集部に日々寄せられる投稿にも、その時のことを振り返るものが多い。
今回ご紹介するのも、そのうちの一通だ。
神奈川県在住の読者・Iさん(40代・女性)は3年ほど前のある日、夫と息子と3人で出かけていた。
息子は当時3歳。いつもはおとなしいのに、その日に限って電車の中で、火がついたように泣き始めたのだという。
――これはもう電車を降りるしかない。
そう考えていたIさんたちの元に、大学生くらいの女性が近づいてきた。
さっき飲ませた薬が原因で...
息子が3歳の時だと思うので、もう3年前のことです。
夫と私と息子の3人で出かけようと電車に乗ると、電車好きで、いつもは大人しい息子が「ぎゃー!」と泣き出してしまいました。
「しまった。さっき咳止め薬を飲ませたから、急な眠気でむずがってるんだ」
私はそう察したものの、あとの祭りです。
車内には大勢の人がいるし、近くにいる女子大生くらいの綺麗なお嬢さんはチラチラとこちらを見てくるし......。
その中で息子は尋常じゃない勢いで泣いていて、何をしても宥めることができません。これは、完全に私のミスだと落ち込みました。
お嬢さんがカバンの中から取り出したのは...
「もう迷惑だから、次の駅で一度降りよう」
夫とそんな話をしていたときです。
先ほどからこちらを見ていた綺麗なお嬢さんが、急に近づいてきました。
「あの!これで、あやしてみてもいいですか!?」
お嬢さんは、持っていたリュックの中から小さなプーさんのぬいぐるみを出すと、そう言ってくれたのです。
さっきからこちらを見てたのは、うるさいと思ってたわけじゃなく、ずっと心配してくれていたから。何か出来ないかと考えてくれて、自分の持ち物から「これなら」と思うものを取り出して、勇気を出して、見知らぬ親子に話しかけてくれたんだと分かりました。
その事実にホッとする以上に、感動してしまい、お礼の言葉にまごついている間に、息子は寝付き、無事に目的地にたどりつくことが出来ました。
「どれだけの勇気を出して声をかけてくれたのか」
あの時、息子の泣き方は本当にひどく、車内に響いて目立ってたし、大勢のお客さんもいました。
そんな中で、あのお嬢さんがどれだけの勇気を出して声をかけてくれたのかと思うと、思い出すたびに泣けてしまいます。
本当に感謝している、嬉しい出来事でした。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。
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