飛行機で大泣きする赤ちゃんが笑うまで、15分 偶然生まれた「やさしい出会い」にほっこり
「赤ちゃんは泣くのが仕事」とは言うもののなかなか泣き止んでくれないと大変だし、心配にもなる。
それが不特定多数の人と一緒の場所なら、「迷惑に思われていないか」「誰かに怒られるのではないか」と不安まで生まれてくるかもしれない。
いったんどこかに移動する、なんてことができない飛行機の中ならなおさらだ。
滋賀県在住のJタウンネット読者・Iさん(30代女性)は、3歳になる男の子を育てている。その子が6か月のとき、飛行機の中で泣き止まなくなってしまったことがあったという。
オムツをチェックしたけれど、問題なし。そこで哺乳瓶を与えるも、効果がない。
焦る彼女にCAは、広めのスペースで子供をあやすことを提案。そこでIさんは、ひとりの少年に出会った。
壁からひょっこり現れたのは...
私には、現在3歳になる息子がいます。
彼は生後2~3か月で初めての飛行機を経験し、6か月になるまでに6回乗っていました。その飛行機の中で泣くことは1度もなかったのですが、6ヶ月になってすぐの春のことです。
滋賀から地元の長崎まで電車を乗り継ぎ空港へ行き、飛行機に乗って離陸して10分程経った時、急に大泣きし始めました。
飛行機で泣き出したのが初めてだったのもあり、どうしたものかと思いました。とりあえずオムツ確認をして哺乳瓶を口に当ててみたのですが、息子は泣き止みません。
周りの方々に迷惑をかけてしまっている――そんな焦りで戸惑う私に、乗務員さんが「前方にある少し広めのスペースで立ってあやされても大丈夫ですよ」と言ってくださいました。
ひとまずそこへ移動したのですが、息子は依然として泣き止まず、私はさらに焦るばかり。
すると、私たちのいるスペースと一番前の席を仕切っている壁から、クマのぬいぐるみの顔がひょっこり現れたのです。
それからの15分間
ぬいぐるみの持ち主は、一番前の列に座った3人家族の男の子でした。ぬいぐるみを上下に動かして壁からクマのぬいぐるみの顔を覗かせていたのです。
それだけでなく息子に向かって手を振る動作をしてくれたり、男の子自身も変な顔をしたりして、あやしてくれました! 息子が笑い出すまで、15分間ずっとです!
その男の子のおかげでそこから息子は泣くことなく飛行機に乗っていてくれました。あの時の男の子はいまでも忘れられません!
息子もあの子のように、困っている小さな子がいたら優しく接してあげれるような子になってくれたらと思います。
今3歳の息子は泣いてる赤ちゃんをみると変な顔をしたり、よしよししに行ったりするようになりました。
「あの時の男の子の事を覚えているのかな?」――いまでもふと、そんな風に思うことがあります。
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