「もしかして、ボクのこと食べようとしてる?」 土鍋と一緒に水槽に入れられたフグの表情が絶妙すぎる
2022.02.01 17:00
「ユニークな魅せ方にこだわりました」
それにしても気になるのは、一緒に展示されている土鍋や酒瓶だ。これは一体、どういう意図があってのことなのだろうか。
森さんによると、桂浜水族館は食育にも力を入れている施設。展示されている魚の解説板には魚の名称や釣れる場所だけでなく、その魚のおいしい調理方法や味についても書いてあるという。
その一環としてこのトラフグ展示にも、土鍋と高知の名酒「土佐鶴」の酒瓶をレイアウトし、フグの毒や食文化についての解説POPを設置したそうだ。
「思わず足を止めて見入ってしまうような、つい写真を撮ってSNSに投稿してしまうような、ちょっとユニークな魅せ方にこだわりました。
ひとりでも多くの方にその魚に興味を持ってもらえるように、また、単なるジョークで終わるのではなく、もう一歩踏み込んで、生きものについて知るきっかけになればと思い、今回はこのような展示にしました」(森さん)
森さんは、SNSで反響があったことについて「まさに狙い通り」と語る。
「生きものや水族館が好きな人たちの間だけで話題になるのではなく、興味のない人が興味を持つきっかけになったり、今回のようにSNSで話題になることで、より多くの人の『知る』に繋がればと思っております。
水族館という施設に対して少し敷居が高いと感じている方も気軽に飛び込めるようさまざまなアプローチをとり、これからもエンターテインメント性を持ちつつ、問題提起や教育普及に努めていきたいと思っています」