日本酒×ビールってどんな味? 美肌県・島根で生まれた「おろち2021」を飲んでみたら→苦手意識が吹き飛んだ
日本酒って、なんとなくハードルが高い。
アルコール度数は15度前後とチューハイやビールに比べて高め。なにより、学生時代に激安居酒屋の飲み放題で頼んだ謎の「冷酒」がマズすぎてトラウマになっているのもある。
だから普段は、飲みやすいサワーやハイボール、ビールばかり愛飲しているのだが......なんと、そんな日本酒とビールがコラボした商品があるというではないか。
毎年、島根県の地酒と地ビールがコラボして作られる「どぶろくビール」である。2021年は、島根ビール(松江市)の「ビアへるん」と米田酒造(松江市)の日本酒「豊の秋」とがコラボした、「おろち2021」が12月から数量限定で販売中。
実は、島根県は日本酒発祥の地とも言われる酒処で、県内には30か所の酒蔵がある。
はたして、そんな島根で作られた日本酒とビールのコラボとはどのような味なのだろう? さっそく飲んでみることにしよう。
だんだんクセになる
どぶろくビールの特長は、日本酒の原材料である米麹と清酒酵母を使用して、各酒蔵のおいしさをビールの中に表現している点にある。
おろち2021の場合、厳選した清酒酵母を使い、9パーセントの高アルコールで6か月間熟成させることで、純米酒の味わいとビールの飲みやすさを楽しめる一品に仕上がっているそう。
まずはひとくち。鼻を抜けるフルーティーな香りはたしかに日本酒そっくりだ。
最初は、味わったことのない独特な苦味に戸惑ったが、ふたくち、みくち......と口をつけると、だんだんクセになってきた。「豊穣」。この言葉がこれほどしっくりくるビールもなかなかない。米と麦の豊かな味わいがゆっくり舌にしみこんで、無性に和食が恋しくなった。
「ビアへるん」の公式サイトでは、「ビール職人おすすめオツマミ」として、ノドグロや白イカの一夜干し、日本酒で作る鍋「美酒鍋」などとの組み合わせをすすめている。
これなら、日本酒への苦手意識をきれいさっぱり忘れて晩酌を楽しめる。そう確信した。
美肌県グランプリで第1位を5回獲得
おろち2021は、ビアへるんの公式オンラインストアの他、都内のアンテナショップ「日比谷しまね館」(千代田区)でも購入できる。
さらに、同店では島根の特産物や工芸品の販売はもちろん、「しまねの美肌コーナー」も設置。せっけんや化粧水などを販売しており、その横には「美肌県しまねへ、ようこそ。」と書かれた大きなポスターが。
そう、実は島根は、大手化粧品メーカー・ポーラ(本社=品川区)が実施する「ニッポン美肌県グランプリ」で過去5回も第1位に輝いている「美肌県」なのである。
空気中の水分量の多さ、日照時間の短さなどの肌に良い気象条件に加え、「日本三大美肌の湯」や「日本三美人の湯」など、良質な温泉が60か所以上あるのも大きいだろう。さらに、チョコレートやいちごなどを使った最新の「美肌スイーツ」の開発にも力を入れている。
もちろん日本酒も、肌に嬉しい成分がたっぷり入ったものの1つ。肌の保湿効果を高めるアミノ酸や、メラニンの生成を抑える働きのあるコウジ酸などが含まれているのだ。
美肌にはなりたいけど日本酒は飲みなれない......という人も、もちろん日本酒が大好きな人も、一度は「おろち2021」の豊穣さを味わってみてほしい。