まるで「足の引っ張り合い」 複雑に絡まりあったクラゲの姿に衝撃走る→こんなになって大丈夫?水族館に聞くと...
水中をふわふわと漂うその美しい姿から、水族館で人気者のクラゲ。
そんなクラゲの衝撃的な場面を撮影した写真が、ツイッターで注目を集めている。
2022年1月9日、ツイッターユーザーのきさらんど(@kisa_land)さんが「冗談みたいなことになってるクラゲおった」とつぶやきながら投稿したこの一枚。
どうやら水槽の中で、5匹のクラゲの触手が絡み合ってしまっているようだ。しかもそれぞれが違う方向に引っ張り合っているように見える。
投稿者は続くツイートで「しばらくすると解けていた」と説明。大事には至らなかったみたいで一安心......だが、クラゲがこんなことになってしまうなんて驚きだ。
リプライ欄にも、こんな反応が寄せられている。
「クラゲさんもこんがらがることあるんですね」
「凧あげを思い出すなぁ。。」
「完全にコマ結びですね」
「人もクラゲももつれると大変ですな」
クラゲたちはいったいなぜ、こんなことになってしまったのだろか。
1つの餌の争奪戦!?
まずJタウンネット記者11日、投稿者のきさらんどさんを取材した。写真を撮影したのは、「アクアワールド茨城県大洗水族館」(茨城県)だったという。
「以前も何回か絡まっているクラゲは見たことがありましたが、これだけの数の個体がバラバラの方向に泳いで行こうとしているところがおもしろいと思いました」
と撮影時を振り返る。
この写真のように、クラゲの触手が絡んでしまうことはよくあるのだろうか。また、どのようなときに絡んでしまうのだろうか。
記者の質問に対し、アクアワールド茨城県大洗水族館の飼育担当者から14日、こんな回答が返ってきた。
「1日1回、生きているアミエビを餌で与えていますが、その時に1つのアミエビを何匹ものリュウセイクラゲが取り合って触手が絡んでしまうことがあります。頻度的には時々といったところでしょうか」(担当飼育員)
「リュウセイクラゲ」は、15年に発見さればかりの新種で、福島、茨城、神奈川県の一部でのみ確認されている日本固有種。ちなみに透明な体の四隅から4本の触手が伸びる様が流星に見えることからこの名前がついたのだそうだ。
飼育員がほどくとき触手が切れちゃうことも
では、絡まってしまったクラゲたちはその後、どうするのだろうか? そもそも、こんなふうに複雑に絡んでしまって、クラゲたちにとって問題はないのだろうか。
「自然にほどける時もありますが、複雑に絡み合った時は飼育員が棒などを使ってほどいてあげます。ほどく際には触手が切れてしまうこともあります。
ほどけないと絡んだクラゲたちは餌を食べることができないので問題があります。また、触手は再生しますが、度々切れてしまうとダメージが大きいので、切れないようにしたいところです」
クラゲたちが絡まる様子は、17万7000件を超える「いいね」(14日夕時点)が寄せられるなど、大きな話題に。担当飼育員は
「この写真の状況は時々起こることなので、何で話題になったのか驚いているところです。
今回の件でリュウセイクラゲを知って頂き、また、クラゲに興味を持って頂けた方がいらっしゃるかと思いますので、そのことが嬉しいです」
とコメントした。