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こんなお店があったなんて...! 遊郭の街・吉原で食べられる「メチャ映えパンケーキ」に驚愕

大山 雄也

大山 雄也

2022.01.02 20:00
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偶然始まった吉原での商売

ストロベリーポップクリームパンケーは単品で1540円(税込=以下同)。単品でも十分に楽しめるが、平日1990円、土日2090円のクリームソーダセットもある。

クリームソーダ イチゴ味
クリームソーダ イチゴ味

パンケーキ同様、かわいらしい見た目のクリームソーダで甘味のアンコールを楽しめる。

見た目だけでなく味でも楽しませてくれる。訪れた者に食のエンターテインメントを提供してくれる「福カフェ」だが、最寄りの地下鉄・三ノ輪駅から徒歩10分以上もかかり、一大観光地である浅草からも少し距離がある吉原に店を構える理由は何なのか。

15日、筆者は「福カフェ」の店長・平松亜輝夫さんに話を聞いた。

厨房に立つ平松亜輝夫店長
厨房に立つ平松亜輝夫店長

――なぜ、吉原に店を構えたのか。

「元々は、浅草で店をやりたかったんです。福カフェは2012年にオープンしていますが、2011年に物件を探していました。ちょうどこの時、東京スカイツリー開業(2012年5月に開業)の直前で浅草の需要が高まっていて良い物件がありませんでした。
それで範囲を広げて、偶然物件があった吉原で店を持つことになりました。ただ、吉原は商売が非常に難しい土地です。よっぽど個性がない店でないとやっていけません。福カフェも最初3年はきつかったです」(平松店長=以下同)

――「きつかった」との話ですが、挽回のきっかけとなった出来事は何か。

「店を始めて数年経って、近くにおしゃれなカフェらしき店ができたんです。実際はスパゲッティの店だったのですが、当時は間違いなくライバルになると思って危機感を覚えました。
それで本腰が入って、それまでやっていなかった生のフルーツを使ったパンケーキを提供し始めたところSNSで話題が広まりました。
その後には、2018年4月にもフジテレビの番組『ドラマツアーズ』の『あまいけいきさんオススメベスト10』というランキングで1位になったんです。これが追撃となってさらにお客さんが来てくれるようになったんです」

――開業から9年経った現在でも吉原に店を構えて良かったと思うか。

「以前は、いずれ浅草で店をやりたいという希望を持っていました。ですが、今はここ(吉原)が気に入っています。吉原は、三ノ輪駅からも遠いですが、その分、お客様が探検気分で来てくださいます。土日には列ができることもありますし、悪いことはないです。
ステイホーム期間中には、ウーバーイーツで多くの注文をいただいて店を賄っていました。ただ、それだけではありません。もし浅草で店をやっていたら、コストが多くかかっていたでしょう。それが吉原で店をやっていたので賃料も安く、コストがかなり抑えられたんです。吉原でやっていたからこそ、コロナ禍の傷も浅いほうで済みました」

始まりこそ偶然だったものの、今では吉原を愛し、吉原からも愛される存在になった「福カフェ」。鬼滅の聖地巡礼の際に、おいしいパンケーキと優しく明るい店長に会い行くのはいかがだろうか。

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