中華まんの中に「いなり寿司」...だと? 炭水化物×炭水化物なご当地グルメが禁断の味すぎた
肉まん、あんまん、ピザまん、カレーまん――。一口に「中華まん」といっても具材の種類は様々だ。
47都道府県の変わったグルメが大好きなJタウンネット記者が、ネットサーフィンしていると愛知県南東部に位置する豊川市のご当地「中華まん」を発見した。
その名は「豊川いなりまん」。
黄色い中華まんの皮の中に、「豊川いなり寿司」を丸ごと1個詰め込んでいるらしい。
「豊川いなり寿司」とは豊川市の地域ブランド。同市には、いなり寿司発祥の地の一つと伝えられる場所・豊川稲荷の門前町があり、豊川いなり寿司を使ったまちおこしも行われている。この商品も13年に豊川で開催された「B-1 グランプリ」に先だって、地元を盛り上げるために作られたものらしい。
――だとしても、この炭水化物×炭水化物のコラボは禁断すぎるのでは? はたして口の中でどんな化学反応を起こすというのか......。
気になったJタウンネット記者は、さっそく同商品を製造・販売している食品メーカー「サンショク」(愛知県豊橋市)の公式サイトから注文してみた。
いなり寿司がアツアツで「あん」っぽい
冷凍状態で届く「豊川いなりまん」は、凍ったままの状態で湯気の立った蒸し器で15分蒸すか、冷蔵庫で解凍したうえで皮に水を付けてラップでくるみ、電子レンジ(500w)で1分間チンすることでホカホカの食べごろになる。
皮からひょっこり飛び出ているのが、いなり寿司。レンジで温めると、編集部にあまじょっぱい匂いと紅ショウガのさっぱりとした匂いが漂ってきた。
サンショク自家製「味付け油揚げ」に包まれているのは、鳥そぼろやひじき、ニンジンなどが混ぜ込まれた五目ご飯だ。
中華まんの皮はフワッフワ。中身はアツアツで、しっかり「いなり寿司」の味がする。
だが不思議な食感なのである。五目ご飯にとろみがあって、肉まんの「あん」に近い舌触りで、皮にマッチする。「いなりまん」と称するのも納得できる完璧なマリアージュだ。
編集部の他のメンバーにも試食してもらうと、こんな感想が。
「しょうがの風味がめちゃ強いですね!お米の存在感が想像ほどではないので、肉まんのようにさくっと食べられて美味しいです」(20代・A記者)
「中華まんの皮が厚いから、いなり寿司を入れたら味がぼんやりするかと思ったけど、五目ご飯にしっかり味がついてるから、良いハーモニーになってる。挟んである紅ショウガがアクセントになって、さっぱり食べられますね」(20代・Y編集長)
ちなみにサンショクは真っ黒な「豊川いなりまんBlack」も販売している。
ただの「豊川いなりまん」よりも、見た目のインパクトは絶大。どんな味かというと......。
「良い意味で裏切られました」
中華まんの皮は、竹炭で着色されている。そして「豊川いなり」の中身は豚キムチご飯だ。
温めると食欲をそそる香りが強く漂ってきて、一口食べるとパンチの効いた豚キムチ味が広がる。油揚げに豚肉の肉汁が染み込んで、甘辛な旨みが凝縮されている。まさに禁断の味だ......!
濃い目の味つけが好きな筆者は、断然ブラック派だ。
「良い意味で裏切られる味でした。油揚げのあまじょっぱい味わいとピリ辛味が『あん』にピッタリですねえ」(20代・O記者)
「いなりはキムチ鍋にご飯を入れた〆のような味わい。中華まんとして違和感がない」((20代・Y編集長)
いなり寿司を中華まんで包むという禁断の一品。気になった人は、試してみてほしい。