「口コミサイトを頼りに、人気の飲食店へ。しかし客はひとりもおらず...退店時に明かされた事実に唖然」(愛知県・40代男性)
グルメサイトでの口コミや星の数を参考に、お店を選ぶという人も多いだろう。
特に土地勘のない旅先では、重要な情報源の一つだ。
愛知県在住の読者・Kさんも北海道旅行をした際、口コミサイトを頼りに地元のとあるステーキ店を訪れた。
しかし、「予約必須の人気店」という評判だったにも関わらず、客はKさんのほかに一人もおらず、店内も心なしか薄暗い。
それには、まさかの理由があって......。
Kさんが「再訪したい」と願う、北海道のとある飲食店でのエピソードをご紹介しよう。
ブランド牛を満喫したのだが...
2016年11月に、根雪が積もり始めた北海道を旅した際の出来事です。
グルメサイトで夕食を食べられる店を検索し、「絶品ブランド牛が食べられる」「予約必須の人気店」などの口コミに惹かれ、選んだのはとあるステーキ店でした。
開店とほぼ同時に着いたお店は、心なしか暗い気がしましたが、奥に灯りが見えたので店内へ。
「いらっしゃいませ」
そう、出迎えてくれたマダムの笑顔に導かれ、カウンター席に座りました。
お洒落な店内でマスターやマダムとの会話を楽しみながらいただいたのは、ブランド牛ステーキのコース料理。期待を上回る美味しさでした。
平日だったからか、私が食事をしていた1時間ほどは終始私以外に客はありませんでした。
そして、会計のとき。私は何気なく、
「大変美味しかったです。予約せずに入れて幸運でした」
と告げました。
すると、マダムが柔らかな笑顔を浮かべながら、衝撃の事実を教えてくれたのです。
「うちの店は...」
「うちの店、18時からなので...」
唖然とする私。
グルメサイトの情報が誤っていたのか、はたまた私の見誤りか。私がお店を訪れたのは、17時でした。
看板に灯りが点いていなかったことや他に来客がなかった理由も、瞬時に理解しました。
「開店前だったんですか...。大変、失礼しました」
と平謝りをする私に対し、今度はマスターが笑顔でこう言いました。
「いいよいいよ。遠くから来たんでしょ?1時間前ならお迎えする準備くらいできているし、そんなに気にしないで」
開店の1時間も前に来店した私に対し、文句や不満は、一切態度には表さず、迎え入れてくださったお2人の優しさに、外の寒さも忘れるほど心が温められました。あのお店での出来事は、その旅で一番の思い出です。
近い将来、私の地元の名産品と改めての御礼の言葉を携え、あのお店を再訪してみたいと思っています。
「忘れられない旅先でのエピソード」、教えて!
うっかりとはいえ、準備中の店に入ってしまったKさんを受け入れてくれたお店の人たちの温かさが心にしみる。
とはいえ誰もがKさんのようにラッキーなわけではない。初めてのお店に行くときは、営業時間を特にしっかりチェックしておこう。
さて、皆さんにも、心に残っている素敵な旅の思い出はあるだろうか。
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