「就活の面接に行くためのバスを間違えて、着いたのはとんでもない場所。泣き出した私に声をかけたのは...」(福岡県・30代女性)
「予定の時間に間に合わない!」
そう思って慌ててバスに乗ったら違う路線で、目的地とは全く違うところに着いてしまう――。そんな災難は、誰にでも起こり得ることだろう。
それが友人との待ち合わせであれば謝罪の連絡をすれば済む。しかし、もっと重要な、今後の人生に関わる用事だったら――?
福岡県の読者・Nさん(30代女性)は、大切な面接の日に、バスを乗り間違えてしまったという。
それはN川さんが大学生だったときのこと。
第一志望の企業の面接日程を、面接当日の朝に知り、彼女はとにかく焦っていた。結果、乗るバスを間違えてしまい、絶体絶命にのピンチに陥り......。
バスに乗ってとんでもない場所に
あの時のタクシーの運転手さんへ。
就職活動真っ只中だった時のことです。私は当時、まだ内定を一つももらえていませんでした。
そんな中、第一志望の企業の書類選考を通過し、面接まで漕ぎ着けました。
ですが、手違いがあり、その面接の日程を知ったのは当日の朝。しかももう出発しなければ間に合わないという時間でした。
私は焦りに焦って、とにかく準備をしましたが、リクルートスーツに身を包んで家を出る頃にはすっかり憔悴しきっていました。
そのせいか、乗るバスを間違え、とんでもない場所に来てしまったのです。
思わず、バス停前のコンビニで泣き出してしまった私に、そこの駐車場に停まっていたタクシーの運転手さん、あなたが声を掛けてくださいましたね。
代金を支払おうとしたら...
あなたはそのまま、私を面接会場まで送り届けてくれました。到着し、代金を支払おうとしたら、
「おじちゃん、メーター押すの忘れちゃった!おじちゃんが払っとくから早く!急いで!」
と降ろしてくれましたね。私はその言葉を聞いて、不思議と今までの緊張がフッと抜けたのです。
おかげで、それまでで一番良いコンディションで無事面接を終えることができました。
有名なタクシー会社さんだったのでお礼の電話をしようかとも思いましたが、わざとメーターを押し忘れたなんて会社に知られたらまずいのかなと躊躇してしまい、ろくにお礼も言えずじまいでした。悔やんでも悔やみきれません。
今、私はそのときに面接を受けた会社に入社し、7年が経ちます。
落ち込むこともあるけれど、そんな時はあなたの優しさを思い出しながら頑張っています。心が尖ってしまうこともあるけれど、あなたのような人になりたいと日々、背中を追っています。
運転手さん、あの時は本当にありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
そこでJタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集したい。
読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、エピソードを体験した時期・場所、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
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