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海外では大人気なのに、日本では... 特別天然記念物「オナガドリ」の魅力をご存じですか?

松葉 純一

松葉 純一

2021.06.24 21:00
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「止め箱」という特殊な飼育方法も原因の一つ?

尾長鶏は、江戸時代、土佐の大篠村(高知県南国市大篠)で、武市利右衛門が原種の白藤種を作り出したのが、始まりとされている。

1923年に国の天然記念物に指定されたが、戦争中に激減。南国市が制作した土佐のオナガドリについての資料によると、一時は9羽にまでなったそうだ。

その後、1952年には、国の特別天然記念物に指定されている。

「ダイオウイカ」(@daiouika0316)さんのツイートより

「ダイオウイカ」さんは、静岡県浜松市で、日本鶏、外国種含め約20種の鶏を約200羽飼育している。そのツイッターアカウントをとおして、自分が飼育する鶏について投稿している。今回投稿されたのも、その一羽だ。

「尾長鶏を飼育して3年ほど経ちますが、尾長鶏の魅力は、やはり優美な感じのフォルムですね。不死鳥を思わせる絵になるような独特な雰囲気です」と、「ダイオウイカ」さんは語る。

「ダイオウイカ」(@daiouika0316)さんのツイートより

ところで、「絶滅しそうなほど飼育者が少ない」のはなぜだろう?

「尾長鶏に限らず、天然記念物の日本鶏が全国各地で絶滅の危機なのです。飼育者の減少の原因としては、土地がないので飼えない、周りの人に鳴き声で苦情がくるなどが考えられます。
また飼育者の高齢化も一因です。鶏が好きで飼育していた方々も、高齢で病気などの理由で世話が出来なかったり、鶏の寿命まで飼えない理由で、飼育を止められたりしています」(「ダイオウイカ」さん)

他にも、さまざまな要因が考えられるというが、尾長鶏ならではの事情もあるという。

「尾羽を伸ばすために、『止め箱』と呼ばれる、幅約18センチ、奥行約80センチ、高さ80~180センチの狭い箱で飼育している方もいますので、飼っていると虐待でもしているのではないかと疑われるイメージがあるので、敬遠気味という方もいらっしゃいます。
『止め箱』に入れなくても、尾は伸びるのが尾長鶏の特徴ですが、そのような箱に入れることで、尾羽の汚れや絡みなど防いだり、より長く伸ばすことができるのです」(「ダイオウイカ」さん)
「ダイオウイカ」(@daiouika0316)さんのツイートより

ツイッターの反応の中で、印象的だったものを聞くと......、

「皆さん1メートル50センチぐらいの尾の長さ(孵化して約1~1年半で伸びる長さ)でも綺麗とおっしゃる方が多く、尾長鶏と認識していらっしゃるようですから、自己満足で3メートルも5メートルも狭い所で飼育して伸ばす必要などないのかなと思いました」(「ダイオウイカ」さん)

「止め箱」という特殊な飼育方法を止めれば、あるいは飼育者は増えるかもしれない、ということだろうか。

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