真夏の奈良の風物詩「博物館前の鹿だまり」が、今年は5月に始まっていたらしい
「毎年真夏になると奈良国立博物館の北側に鹿だまりができますが、今年は少し早く始まりました。温暖化の影響でしょうか」
こんなつぶやきが、ツイッターで話題となっている。
奈良国立博物館がある奈良公園にいる鹿たちの存在はあまりにも有名だが、鹿だまりとはいったいどんな状況なのか......。
その実際の様子がこちらだ。
この画像は2021年6月14日、奈良国立博物館の学芸員が自身のツイッターアカウントに冒頭のコメントと共に投稿したもの。
芝生一面に鹿たちがずらりと並んでいる光景は、かなりの迫力がある。
このところ、気温30度を超える日も珍しくない奈良。暑さに耐え兼ねて、鹿たちも例年より早く涼みに来ているのだろうか。
Jタウンネット記者は16日、この鹿だまりについて投稿者を取材し、詳しい話を聞いた。
今年は5月ごろからはじまった
投稿者である学芸員は、毎年この鹿だまりの様子を見ているという。
「毎年見ているので、今年は早いとか、多いとか、いろいろ感じます。
私のケータイの写真を調べたら、2016年8月の写真が出てきました。鹿だまりができ始めたのは、この頃からだと思います」(投稿者)
話題のツイートでは「今年は早く始まった」とつぶやいていたが、例年はいつごろから鹿たちはたまり始めるのだろうか。尋ねると
「鹿は毎年梅雨明けごろの夕方6時頃に集まり始め、暗くなると解散します。
例年お盆過ぎにはグッと少なくなります。
今年は5月のうちに始まりましたので、ずいぶんと早いと驚きました」
との回答があった。また、鹿だまりでの鹿たちの様子については
「座ってくつろいでいます。草を食べるわけでもありません。
例年、雄が多いので、やはり力のあるものが良い場所を占拠するのだと思います。
先日あげた写真は意外と雌が多いです。たまたまかもしれませんが」
としていた。
ちなみに、鹿たちが溜まっているこの場所の下には、博物館の地下通路があるそう。
「(地下通路には)売店やレストランが入っています。冷房の冷気が躯体を通して上に伝わっていると私は考えています。集まる理由はよくわかりません」(投稿者)
今回、この鹿だまりの投稿は9000件を超えるいいね(17日夕時点)や
「神々しいな」
「壮観というしかない」
「鹿が遠足に来たみたいになってる!」
「まるで体育大会で全生徒集合しているみたい!」
と珍しい光景に衝撃を受けるユーザーからの声が寄せられ話題となっている。
こういった反響に対し、投稿者は
「この鹿だまりは、これまでテレビや新聞などでも取り上げられ、コロナ前はSNSでよく取り上げられていました。外国人の間でも人気のスポットでした。
ツイッターで大人気で嬉しいですが、実物は写真以上です。
去年と今年はやはり人が少なく、残念です。夜に楽しみがないと言われる奈良の呼び物になってくれたらうれしいです」
とコメントした。