まさに日本列島の「血管」だ... 「川だけで描いた地図」からあふれ出す生命力がすごすぎる
毛細血管から「静脈」へ?

投稿者「にゃんこそば」さんは、ツイートのきっかけについて、こう語った。
「関東甲信越の梅雨入りのニュースを聞いて、雨や水のネタで何か『可視化』できないかな?と考えていたところ、ふと思いついて作成してみました。構想10分、作成1時間といったところでしょうか」(「にゃんこそば」さん)
――作成しながら、何か気づいたことがあったのだろうか?
「改めて川だけで描いてみると、淀川水系が福井県(敦賀)の近くに及んでいたり、甲武信ヶ岳(埼玉・山梨・長野の県境)に降った雨が日本海・駿河湾・東京湾・太平洋の4箇所に流れたり......と、とにかく発見が多くて楽しかったです。
流域の境目をもっと詳しく見てみたくなり、流域ごとに塗り分けた日本地図も追加で作成・投稿してみました」(「にゃんこそば」さん)

――作成にあたって、とくに苦労した点は?
「さくっと作ったので苦労した点は多くないのですが、強いていうと川への色の付け方でしょうか。
最初に投稿したバージョンでは、利根川・那珂川などの隣り合った河川にたまたま同じ色が振られてしまい、利根川水系が実際よりも広く見えてしまいました(その後、修正版を投稿しています)」(「にゃんこそば」さん)

ツイッターの反応の中で、何か印象だったものはあったのだろうか? 「昔の令制国の分け方に近いね、といったコメントが多かったので、地図帳を探してみたら、一致する部分が多くて驚きました」と「にゃんこそば」さん。
――「血管のようだ」という感想も多かったですね?
「私も毛細血管と動脈に例えてコメントしたんですが、人体に詳しい方から『毛細血管から太い血管に流れるので、(太い河川は)静脈的に見たら良いでしょうか』といった反応をいただき、なるほどとなりました」(「にゃんこそば」さん)

なお投稿者は、利根川水系の修正版について触れていたが、下記がその修正版ツイートだ。
うっすら地形を加えてみると、山地と平野で川の形が異なることに気づく。
— にゃんこそば🌤️データ可視化 (@ShinagawaJP) June 14, 2021
上流では毛細血管のように谷筋を走り、下流では大動脈となって海に注ぐ。水流(侵食・運搬・堆積)の力加減が美しい。
※利根川・那珂川など、隣り合った水系で色が被っている箇所があったのでついでに修正。 pic.twitter.com/PSw1u3Ca0Q
水系を「見える化」して、日本列島を俯瞰してみる試みは、今も続いているようだ。読者は、何を感じただろうか?