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あなたの「プライベートな時間」は何円? 「セイコー時間白書」でわかる、コロナが生んだ新しい価値

大久保 歩

大久保 歩

2021.06.08 19:00
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コロナ禍での経験を、コロナ後に生かすために

そんな学生たちにとって2020年は、例年より速い速度で過ぎ去っていったようだ。

1年間を振り返り、「それまでの年に感じていた時間の速度を1としたとき、2020年の時間の速度はどのくらいに感じたか」を聞くと、学生の回答の平均は「2.57」に。

他の属性の人々に比べ、やはり突出して高い数字だ。

なぜ学生たちはコロナ禍で時間が過ぎていくのを速く感じたのか。

心理的アプローチによる「時間学」を提唱する、千葉大学大学院の一川誠教授は、「時間白書2021」でのインタビューで

「思い出に残ることが極端に少ない時間を過ごすと、そのときは長いと感じても、振り返るとあっという間に感じがちです。
本来は時間の経過が速く感じる上の世代よりも学生の世代の方が大きな影響を受けたのは、この世代が本来体験すべきことの多くが失われてしまったから、と考えられます」

と考察。

思い出に残るようなイベントがあまりにも少ないまま過ごしたため、思い出したときに何もしないままあっという間に1年が過ぎてしまったような心地がするのだろう。

一川誠教授

そこで一川教授は、

「オンラインサークルで友達と一緒に活動したり、今だから体験できる、今しか体験できないようなことをやってみることが有効だと思います」

とアドバイスしている。また、

「コロナが収束した後、私たちの生活はコロナ前にただ戻るのではなく、コロナ禍で得た知識や経験、事例やノウハウ、スキルなどをナレッジとして生かし、有効活用できる社会にできるといいですね」

と、前向きな見解も述べた。

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