子犬にしか見えないけど、実は... 側溝で「小っちゃくて元気なモフモフ」を見つけても、連れて帰っちゃダメな理由
排水溝で溺れていた子ダヌキ
「大雨の日に自分の家の排水溝で溺れている子ダヌキを救出したのがきっかけです。
他の兄弟は野生復帰できましたがアイちゃんだけは病気で視力を失い野生に帰すことができなかったので役所に終生飼養の申請をして保護することにしました」(みなみなみなさん)
「アイちゃん」と名付けられたそのタヌキは、みなみなみなさんのもとで幸せに暮らし、20年1月に天国へ旅立った。
保護した当初は、タヌキに関する情報があまりに少なく苦労したという。世話に必要なものや兄弟の野生復帰までの道のりをまとめ、「タヌキのアイちゃんの日常」というフォトブックとして自主制作した。現在もオンライン販売サービス「BOOTH」で販売している。

今回、ツイートで注意喚起をした意図について、みなみなみなさんは次のように説明する。
「5~6月は子ダヌキが生まれ巣の排水溝から出てくる時期です。子ダヌキが一匹しかいなかったとしても、それは親が餌を探しに行って留守番しているだけです。
それを勘違いして連れて帰ってしまうのは誘拐と同じですので、溺れているとかケガをしているとかでない限りはそっとしておいてほしいということを多くの人に知ってもらいたい」
タヌキは山や森の中だけでなく、住宅地に姿を現すこともある。もし、黒い子犬のように見える生き物を見つけたら、ただ留守番をしているだけの子ダヌキかもしれないので注意してほしい。
では、実際タヌキに遭遇しやすいのは、どんな場所だろうか。25日、麻布大学獣医学部の塚田英晴准教授にも取材した。