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「無人販売」のホルモン専門店が恵比寿に誕生 怪しげな雰囲気で、近未来SFみたい

福田 週人

福田 週人

2021.05.27 21:00
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「無人販売所」というと、田舎の畑の近くなんかによくあるイメージだ。

棚の中などに農作物が並べてあり、欲しい人はお金を置いて、野菜や果物を持っていくというシステムである。

今回、東京の渋谷区という都会の真ん中に、ちょっと変わった「無人販売所」があると、ツイッターで話題になっている。

といっても、売られているのは野菜ではない......ホルモンだ。

随分おしゃれな無人販売所だ(以下、画像はたいもん/田中大雅@taigamonsterさんのツイートより)
随分おしゃれな無人販売所だ(以下、画像はたいもん/田中大雅@taigamonsterさんのツイートより)

話題になっているのは、ツイッターユーザーのたいもん/田中大雅(@taigamonster)さんが2021年5月26日に投稿した画像。場所は、東京都渋谷区の恵比寿駅の近くにあるというホルモンの無人販売所、その名も「naizoo」だ。

無人販売のホルモン屋......なんだか斬新なコンセプトだ。

字面だけを見れば、冷凍庫にずらりと肉の塊が並ぶ様子が思い浮かぶが、ここは一体どういうお店なのだろうか。

Jタウンネット記者は27日、「naizoo」に電話で取材した。

人件費を抑えて販売価格をリーズナブルに

取材に応じたのは、「naizoo」代表取締役の鎌池章一郎さん。こちらの無人販売所は5月1日にオープンしたばかりだという。

鎌池さんの話によると、同店では生のホルモンはもちろん、ハンバーグや餃子といったホルモンの加工食品も十一種類ほど扱っているそうだ。

なぜ、ホルモンやその加工食品の無人販売を始めたのか。記者の質問に、鎌池さんは、

「ホルモンを日常的に食べてもらいたかったからです。ホルモンというのは健康にも美容にもとても有用な食材なのですが、普段皆さんがホルモンを食べる時って、焼肉かモツ鍋くらいしかないですよね。だから、より色んなメニューを用意することでもっと気軽にホルモンを食べられるようにと思って、この無人販売所を始めました」

と、オープンに至った経緯を述べた。

ホルモン専門のお肉屋さん、といった感じ
ホルモン専門のお肉屋さん、といった感じ

また、鎌池さんは、あえて「無人販売」という形態をとった理由について、

「こちらではホルモンの加工食品も扱っているのですが、ホルモンというのは加工にかかるコストが結構高いんです。だから、普通の商店のような形式で販売するとなると、やっぱり値段もそれなりに高くなる。
しかし、それでは『ホルモンを日常的に食べてもらいたい』というコンセプトなのに、日常的に買えるような値段じゃない、ということになってしまいます。
なので、人件費を削ることでそのぶん販売価格を下げるために、あえて無人販売という形をとっています」

と説明。お店のコンセプトを考慮した上での、無人販売という形だ。

最近はほぼ毎日品切れ続き

品物を入れる箱には、臓器の形がモチーフになった穴が空いている
品物を入れる箱には、臓器の形がモチーフになった穴が空いている

実際に買い物をする際の手順はいたって簡単だ。

まず販売所に入ったら買いたい商品を選び、指定の場所に設置されたタブレット端末に表示された品名リストの中から選択する。その後、会計を済ませたら、販売所に置いてある臓器の形をモチーフにした専用のボックスに品物を入れて持って帰る、といった具合だ。

なお、会計は原則キャッシュレス(クレジットカードや交通系ICカード、電子マネーなど)のみ。タブレット端末の故障など何らかの不測の事態があった場合に限り、近くに設置された専用の箱に現金を入れてもらう形で対応するという。

同販売所の業績について、鎌池さんは、

「特に宣伝もしていませんでしたし、オープン当初はさすがにあまりお客さんも来ませんでしたが、最近ではほぼ毎日品切れになるくらいです。コロナ禍という現在の状況が無人販売という形式とマッチしていたことも、多くのお客さんが来てくれる要因になっているんじゃないかと思います」

と述べた。たしかに店員が常駐せず、購入の際に会話や接触が生じないので、それだけ感染のリスクも抑えられると言えるだろう。オープンからまだ1か月弱しか経っていないが、さっそく盛況のようだ。

これが現代の無人販売所か(画像はnaizoo公式サイトより)
これが現代の無人販売所か(画像はnaizoo公式サイトより)

こちらのお店に対し、ツイッター上では、

「内臓を無人で売ってるお店ってコンセプトがすごいw」
「近未来のヤバいもんを仕入れるところみたい」
「『無人販売ホルモン屋』という言葉の力強さだけで行ってみたくなる」

と言った声が寄せられている。

鎌池さんはこうした反響に対し、

「あえてどんな店なのか分かりづらい外観にしているところもあったので、ちょっと怪しげなイメージを持たれたりするのは良いんじゃないかと思います」

とコメントしている。

大都会の真ん中に突如現れる、「無人販売ホルモン屋」。ぜひとも一度は行ってみたいお店だ。

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