函館観光で「五稜郭」に行きたいと思ったら、「五稜郭駅」を目指してはいけません
2021年5月9日、次のようなツイートが投稿され、話題となっている。
五稜郭は、戊辰戦争最後の戦いである箱館戦争(「五稜郭の戦い」とも)の舞台となったところだ。
榎本武揚、土方歳三らが率いる旧幕府軍が戦った場所として知られ、国の特別史跡にも指定されている。
画像は、この五稜郭を訪ねるアクセスについての案内板のようだ。そこには、「五稜郭公園へは、市電・バスが便利です」と記されている。
「函館駅名物、五稜郭へは五稜郭駅を使ってはいけない案内」というコメントも添えられている。これはいったいどういうことだろう?
五稜郭駅とは、JR北海道と、道南いさりび鉄道の駅名で、函館駅から一つ目の駅だ。
「五稜郭駅」と名乗っている以上、五稜郭に行きたいならここを目指せばいい、と信じてしまいがちだが、どうやらそうではないらしい。
案内板の図には、函館駅から市電・バスを利用すると、約15分と示されている。一方、五稜郭駅からだと徒歩で約40分となっている。
Jタウンネット記者は、投稿者の「しゅど」(@0622shud)さんに詳しい話を聞いてみた。
「JR函館駅から、市電・バスのご利用を......」
投稿者の「しゅど」さんによると、この写真を撮影したのは、5月9日だったという。「函館駅の券売機が並ぶところに貼られていました」とのこと。次のような写真を提供してくれた。函館駅の中に掲示されていたようだ。
Jタウンネット記者は、函館市観光部に電話で問い合わせてみた。
「JR函館駅から市電・バスのご利用をおすすめしています。函館市電『五稜郭公園前』停留所下車、徒歩約15分でございます」
五稜郭駅から五稜郭への路線バスのアクセスも、あるにはあるのだが、本数が限られているため、観光客には不便だろうとのことで、おすすめしていないという。
ツイッターにはこんな声が寄せられている。
「これホンマに罠」
「もう駅の名前返上すべきですねこれ......」
「結構観光地の駅名にありがちな話ですね」
「新婚旅行でこれやらかしました」
ところで、投稿者・しゅどさんはどうしたのだろう? 「推奨されている市電を使って五稜郭公園前駅まで乗り、そこから徒歩です。市電からの道も複雑でなく、わかりやすいと思います」と答えた。おすすめのルートで、正解だったようだ。