「東武東上線どうしたの...」 ドア上に「表示」されたメッセージにビックリ→一体なにごと?真相を聞いた
思わず2度見してしまいそうになる写真が、ツイッターで話題になっている。
こちらは、ツイッターユーザーのゆっkeyさんが2021年4月19日に投稿した写真。列車のドア上に、
「ぴえん超えてぱおんからのぶおん」
というフレーズが「表示」されている。「ぴえん」とは、泣いている様子を表す若者コトバ。「ぱおん」は、それを強めたコトバだが、なぜココに...。この状況に、投稿者は
「東武東上線どうしたの...」
と呟き、困惑気味のようす。電子掲示板がおかしくなってしまった?ツイッターを見た人からも、
「お、どうした?」
「電車も泣きたい時はあるんだな」
「東上線、バグる(笑)」
といった反応が寄せられている。
なにこれ?と思った人もいるだろう。
種明かしをすると、これは自動車教習所「レインボーモータースクール」(埼玉県・和光市)が作った「車内広告ポスター」なのである。
「意味不明といった捉え方をしてもらいたかったので...」
この「表示」がポスターだと気づいたユーザーからは、
「これは見てしまう 自動車学校の広告」
「レインボーモータースクール 攻めてるね」
「広告イカしてるな、、笑笑」
「わたしここで免許取ったわ」
との反応もあがっている。
Jタウンネット記者は20日、レインボーモータースクールに詳しい話を聞いてみた。
広告企画に携わった営業部の前沢雄一さんによると、電子掲示板風の広告は全13作品あり、様々なフレーズが書かれている。その内の1つが「ぴえん超えて超えてぱおんからのぶおん」だという。
「キャッチコピーコンテストと題して、電車広告に載せる面白いキャチコピーを職員から募っていたんです。約300作品ほど集まり、入賞した上位13名には、賞金も出し、職員からも好評を得ています(笑)。
教習所なので、一人でも多くの人に入校してもらいたいという思いがあります。広告を掲示するにあたって、営業部だけでは面白いキャッチコピーが思いつかないので、職員の力を借りました」
「ぴえん」広告を考えたのは、前沢さんの直属の部下で、営業部の杉山佳苗さん。いったい、どんな意味を込めたのだろうか。
「応募するにあたって、どんなフレーズがいいかな...、と思った時に20年上半期に発表された流行語を調べ、『ぴえん』にたどり着きました。
ぴえんの上が、ぱおん。そこから何か、もじれるものはないかな...と。その流れで、車とかバイクのエンジンのふかす音、『ぶおん』という単語がひらめきました。ぱおんの『おん』とぶおんの『おん』を語呂合わせしてみました」
実は電子掲示板風のデザインも杉山さんが考えたそうで、
「横長の電子掲示板の真下に、それをモチーフにしたデザインがあれば乗客の目に留まるかな...と思い考案しました」
と話す。杉山さんは、広告が掲載された日に、ツイッターで話題になった投稿を目にしたという。
「ツイッター上で、『ぴえん』の広告が大きく拡散されていて、驚きました。作った経緯としては、よくわからない、意味不明といった捉え方をしてもらいたかったので、その通りの反応があがっていて、凄く嬉しいです。少しレインボーという名前が広まってくれれば...、興味を持っていただけただけでもうれしい限りです」
ちなみに「ぴえん」のキャッチコピーは、入賞作品のなかでは、下位にランクイン。
上位はどんなフレーズなのか...。気になった方は、列車内で探してみてはいかがだろう。
13種類の広告は、東上線と三田線で掲示されている。期間は、9月末までを予定しているそうだ。