まさか「化石」扱いなの...? 郷土資料館に展示されたスーファミにビックリ→学芸員に真相を聞いた
昔の暮らしを紹介する展示会で衝撃的なものが展示されていた――。
そんな投稿がツイッターで注目を集めている。
これは2021年3月14日、京都の穴場情報を発信しているサイト「京都うらみちあんない」の管理人「お兄さん」(@KYOTO_uramichi)が投稿したもの。
展示されていたのは、なんと「ファミリーコンピューター」「ゲームボーイ」「スーパーファミコン」である。
実際に遊んでいた人も多いであろうこのゲーム機が、「昔の暮らし」......?
この衝撃的なつぶやきに、ツイッターでは
「衝撃すぎる...」
「涙出てきた」
「ああ、夢中になってやってました。もう歴史ですか」
「もう私は昔の人なんですね」
「そのうち、原始人の資料館みたいに、テレビの前でファミコンを遊ぶ子供の蝋人形が展示されたりして...」
とショックを受けるファミコン世代やスーファミ世代のユーザーから、嘆く声が寄せられている。
中には
「子供の小学校の教科書に載ってた」
というコメントも。
それもなかなかに衝撃だが、とはいえ、ファミコンが発売されたのは1983年、ゲームボーイが発売されたのは89年、スーパーファミコンですら90年と、どれも30年以上前のゲーム機である。
その後も多くのゲーム機が発売されているため、確かにもう「昔のもの」として資料館に展示されていてもおかしくはないのかもしれない......?
果たして「ファミコン」は本当に過去の遺物として扱われているのだろうか。
その真相を知るべくJタウンネット記者は展示を行っていた京都府立山城郷土資料館を取材した。
資料館に展示理由を聞いた
ゲーム機が展示されていたのは、同館で毎年実施されている企画展「暮らしの道具いまむかし」展。
主に小学校3年生の学習に対応しており、親子連れや校外学習の見学などがよく訪れる人気展だという。
取材に応じた同館の民俗担当およびこの企画展の担当だという学芸員によれば
「基本的には衣食住にまつわる日本の道具を展示しています。羽釜や電気釜といったものですとか、あとは昔のテレビですとか、そういうものですね。高度経済成長期前から、その後にかけての日本の暮らしの変遷と共に紹介しています」
とのこと。では、今回話題になったゲーム機はどうして展示されていたのだろうか......?
学芸員は
「展示の中で『昔の遊び』としてトランプやカルタといったものを紹介していたんですが、それとは逆に、『現代の遊び』の例として、ゲーム機を展示していました。ですので、ゲーム機は『懐かしい』ものとして展示していたわけではなく、どちらかといえば新しいものとして紹介しておりました」
と理由を語った。
なるほど、そういうことだったのか。
ファミコンが化石のような扱いを受けているわけでなくて、安心した。
ちなみに、ゲーム機が展示されたのは20年度の展示(20年12月下旬~21年4月上旬)が初めてだったそう。
今年度も21年12月18日から22年3月21日まで、「暮らしの道具いまむかし」の実施が予定されており、学芸員は
「次回も、できれば展示したいと考えています」
と話していた。