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「大乱獲警報」「滅亡しました」 通販サイトのオモシロ表記、その意味が深かった!

大久保 歩

大久保 歩

2021.03.04 17:00
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「絶滅」ではなく「滅亡」

「滅亡」や「捕獲」「乱獲」などユニークな表記の理由を尋ねると、熱い答えが返ってきた。

「オンラインショップには様々な深海生物たちが棲んでいます。それらを画面から覗き込むだけで新鮮ですが、見ているうちに手に入れたくなってしまう場合があります。そこで『捕獲する』ボタンを見つけてしまったら自然に押したくなりますよね。
さらに捕獲対象の深海生物が最後の1匹だったとします。すると、かわいそうだと思いながらも捕獲してしまうと思います。人間の本能といいますか、本質的な部分なのでしょう。この流れで『売切れ』や『SOLD OUT』だと雰囲気が台無しですので、『滅亡しました』と表示させています。本来生物に対して使用する『絶滅しました』よりも、環境(生息地)ごと手中に収めてしまうイメージのほうが物欲的な達成感があると考えているからです」(担当者)

サイトを見た人がどんな気持ちで購入に至るのかを考え尽くした上で、現在のような形に設計されているというわけだ。その工夫が功を奏してか、いちばん人気の「カップメンダコ」シリーズをはじめ、多くの深海生物たちが「滅亡」状態となっている(4日時点)。

さらに、担当者は

「ショッピングを楽しみながらこのような疑似的な体験をすることで、現実の場でも人が自然や生物と接する時になにかを感じとるきっかけになってもらえたら一番うれしいです」

と、続けた。たかが表記、されど表記。一般的なECサイトのように「購入」ではなく「捕獲」とするところに、店の世界観が反映されているのである。

また、ツイッターで注目を集めていることについては

「率直にうれしいです。1日の間に100件以上のご注文と200匹近くのカップメンダコの乱獲がありました。
売上の面では本当にありがたいことですが、深海生物というニッチな存在が多くの方々に周知されることは、深海グッズの背負った役割や使命を果たすことにもなりますので、社会貢献できたような気分になれて心が満たされます」

と、喜びをあらわにした。

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