イルカとクジラは「同じ生き物」だった 鳥羽水族館が「どちらでもいいんだよ」と解説する理由
自分はいったい何者なのか。そんな哲学的な問いにぶつかるのは、思春期の少年少女だけではない。
自然界にもまた、そんなふうに自分のアイデンティティーを見失いがちなものがいる。
これは、ツイッターユーザーのきさらんどさん(@kisa_land)が、2021年2月21日に投稿した写真だ。
イルカにもクジラにも見える動物が2体描かれ、体が小さいほうが「ぼくはクジラ? それともイルカ?」と、問いかけている。それに対して、博士の帽子をかぶっている同種の動物は「どちらでもいいんだよ」。
なんともゆるい雰囲気なこのイラストは、クジラ目ネズミイルカ科スナメリ属の「スナメリ」という動物の解説であるらしい。投稿者のきさらんどさんによると、三重県にある鳥羽水族館の「伊勢志摩の海」ゾーンで見られるそうだ。
きさらんどさんは、写真とともに「鳥羽で一番好きなスナメリの解説」と投稿している。その理由を尋ねると、
「スナメリの先生の『どちらでもいいんだよ』に妙に納得させられるところが好きです。実際のスナメリもとても可愛く、また水槽には太陽光が差していてとても綺麗なので、鳥羽水族館で一番好きな水槽です」
と、答えてくれた。