広島から事故と渋滞がなくなる日 誰もが安心して暮らせる街へ...「未来の広島」の姿とは
2020.12.10 18:00
提供元:広島県
「電停共有」でトランジットモールを実現?
中電技術コンサルタント率いるコンソーシアムは、今後どのような取り組みを展開していくのか。山崎さんは、「公共交通優先信号」と「路面電車と路線バスの電停共有」の2つをあげている。
「公共交通優先信号」は、文字通り公共交通車両を優先する信号機のこと。例えば路面電車や路線バスに対しては青の時間が伸び、赤の時間を短縮するという。
そして「電停共有」は、路面電車と路線バスが共同で電停(路面電車停留場)を使用すること。路面電車と路線バスの乗り換えをスムーズにする狙いだ。
「バス停と電停はだいたいちょっと離れてます。乗り継ぎする場合は歩く必要があり、高齢者とか身体障害者など移動制約者の方々には不便だと思います。それが電停で一度に乗り降りできれば便利になるかと。
また、電停に路線バスが入るときは『電車が後ろから来てないか』といったことを、通信型ITS技術を使ってわかるようにする予定です。電停共有はトランジットモールのようなイメージですね」(山崎さん)
「トランジットモール」とは、自家用車を制限し、公共交通機関と歩行者が共存する社会のこと。電停共有により公共交通機関の利便性が高まれば、自動車に乗らなくなった高齢者も安心して市内に繰り出すことができるだろう。
誰もが安心して暮らせる「広島の街」は、もうそこまで来ているのかもしれない。
<企画編集・Jタウンネット>