3芯あるのに赤しか書けない 島原鉄道「赤字ペン」の開き直りがすごいと話題に→なぜ制作?担当者に聞いた
経営改善で「黒字ペン」発売も?
営業統括部担当者はこうも語った。
「銚子電鉄さんの二番煎じではないかと言われる方もいらっしゃるかと思いますが、けっしてそうではありません。私たちは自分たちで考え、行きつく先がここだったのです」
まじめに考えた結果、赤字ペンにたどり着いたのだ、と強調した。その表れの一つが、「しまてつの赤字グラフ」だ。
それを見ると、1990年から続く赤字がグラフ化されている。赤字に関しては、相当ベテランのようだ。しかし将来的には、黒字化を目指しているようだが......。近い将来、黒字ペンの発売も期待されている。

赤字ペンを買うと付いてくるものが、もう一つある。取扱説明書だ。赤字ペンを使用する際の注意が細かく記されている。そこには......、
「このペンを使用することで赤字になるわけではありませんのでご安心ください」
「赤の他人の帳簿に勝手に赤字を記入しないでください」
「このペンを使用すると、島原鉄道を応援したくなる場合があります」
10項目以上の使用上の注意が列記されている。「社員が知恵を出し合って書いたものです。楽しんで読んでいただければ幸いです」と担当者。チラシの作成や付録の隅々にまで、若手社員のアイデアが結集されているそうだ。

取扱説明書の最後に、「島原鉄道が黒字になった場合には、黒字ペンを発売する可能性があります」とあった。社員の力を全集中すれば、黒字化も夢ではないかもしれない。早く黒字ペンが発売されるように、頑張ってもらいたいものだ。
島原鉄道は、長崎県諫早市の諫早駅から島原市の島原港駅までを結ぶ。コロナ禍がおさまったら、読者も島原半島の旅へ、いかがだろう。