コロナ禍だからこそ、あえて伝えたい――「ご乗車ありがとうございます」 能勢電鉄の異例ポスターに反響「あかん。泣いてまう」
「乗っていただいて当たり前と思っていた」
Jタウンネットは2020年10月28日、能勢電鉄の広報担当者に詳しい話を聞いた。
担当者によれば、ポスターは22日から各駅に掲示。その意図を、次のように説明している。
「緊急事態宣言の中、まったくとは言わないですが(編注・利用者が)減った状況がありまして。その中でも止まることなく運転させていただいたのは、少なからず乗っていただいたお客様がおられたから、ということです。
また解除後もご乗車いただけたので、そういった日頃の感謝を改めて掲出させていただきました」
川西能勢口駅から妙見山と日生ニュータウンを結ぶ能勢電鉄。通勤客がメインだが、緊急事態宣言中は乗車率が7割近く減ってしまったという。
現状に関しては「ちょっと落ち着いています。宣言下よりはお客様が戻ってきています」と担当者。利用者に感謝の思いを伝える広告は今回が初めてだという。
ポスターに対する利用者の反応は温かい。ツイッターでは、地元の観光情報などを発信する学生団体「川西ジャーナル」のアカウントが普ぅ。さんの投稿に反応。能勢電鉄のポスターをオマージュした画像を投稿した。
川西ジャーナルの投稿した画像には「いつもありがとうございます」「コロナ禍でもいつものように走り続けるのせでんに、どれだけ支えられただろう」と能勢電鉄への感謝が綴られている。担当者はこの投稿について、「嬉しかったです」と話している。
ポスターの掲示期間は年内を予定。担当者はポスターがツイッターで注目を集めていることに対し、
「乗っていただいて当たり前と思っていたのが、考え直させられました。このポスターへの反応を見て、改めてお客様と支えあっているのかなと感じています」
と話している。