平成生まれには意味不明? 京都駅前で発見されたレトロすぎる男性用トイレ、使った大学生に感想を聞いた
「現代日本の京都駅前にこんな便所があるとは...」
ツイッターで、あるユーザーのこんなつぶやきを発見した。
現代日本にあるとは思えない「便所」が、観光地で、都会的な印象がある京都駅前にあったというものだ。
筆者(平成生まれ)は、見たことがないスタイルのトイレだったが、もしかすると読者の皆さんの中には見覚えがあるという人もいるかもしれない。まずはその写真をご覧いただこう。
これは上智大学の四年生でライターとしても活動しているという茂木フル(@mogilongsleeper)こと茂木響平さんが2020年8月16日に投稿した写真だ。京都駅から徒歩5分ほどの場所にある、「リド飲食街」(京都市)の共同トイレだという。
茂木さんは、
「これ、最初は意味が分からなかったんだけど『奥の溝に向かって、直接小便をしろ』ということらしい。溝には1つだけ排水口がついてて、そこから流れる。 現代日本の京都駅前にこんな便所があるとは...」
と呟いている。
ありふれたタイルの壁にしか見えないが、実はこれは男性用の小便器(?)らしい。初めて見た......。こんな古めかしいものが京都駅のすぐ近くにあるというのだから驚きだ。
このトイレにツイッターでは
「うわ~、壁式小便器! でもこのタイプは初めて見ました!激レアっすよ!!!」
「あったあった!昭和時代の公衆トイレの男子の小用は、仕切りも何もなくて横一列に並んで連れションができるのが割と普通にあったっけなあ。今でもまだ残ってるのにちょっとだけ感動w」
「自分の幼稚園はこれだったな。30年前か」
「ふた昔ほど前までは近鉄の駅のトイレもこんなんでしたねぇ」
「この方式のトイレ、懐かしい。タイル張りは珍しい気がする。だいたいコンクリだもんね」
と懐かしむユーザーたちからの声や、また
「マレーシアで見たやつ...」
「ドイツで似た様なの見た」
「中国のパーキングエリアのトイレがコレで驚いた思ひ出。壁面とかはステンレスだったけども」
「オーストラリアの公立高校で見た」
と海外で、似たような形式のトイレを目撃したという情報も寄せられていた。
「どう使うんだろう...」
Jタウンネットは9月11日、投稿者である茂木さんを取材し、話を聞いた。
茂木さんがこの壁式小便器があるリド飲食街を訪れたのは7月の半ばごろ。
大学では史学科に通っているという茂木さんは、時代を感じさせる佇まいに惹かれ、友人と二人で立ち寄ったという。
その時に壁式小便器を初めて見た茂木さんは
「とてもびっくりしました。どう使うんだろう...と思って困っていたら、後からおじさんが入ってきて、排水溝に向けて用を足していたので、それを参考に見よう見まねで僕も用を足しました」
と、当時を振り返る。
確かに、これはどうしたら良いものか悩んでしまうだろう。
壁や排水溝に向かって直接排尿するというのは、どんな感覚なのだろうか。使ってみての感想を聞くと
「使いにくいとかは特にないですし、気をつけていれば汚れてしまうということもないです。最初はちょっと生理的に嫌だなという感覚がありましたが......。今思えば、子どもの頃にお風呂場の排水溝でしてしまっていたのに似ていますね」
とのことだった。また、茂木さんは
「奥の方に蛇口がついていたので、定期的にあそこから水を流して清掃するんだろうなと思いました。水洗トイレのようにいちいち流したりはしていなかったです」
と推測した上で
「僕は、特に汚いとか臭いとかは思いませんでした。普通に駅とか公園とかにもっと汚いところあるよなって感じです」
ともしていた。