東京のスーパーに並ぶ気仙沼産「サメの心臓」が話題に 鮮度が命の珍食材、どうやって仕入れているの?
捕れたばかりのサメの心臓、豊洲へスピード輸送
「サメの心臓」は鮮度が命だというが、吉池はどのように仕入れているのだろうか? 吉池ばぁばは電話でこう答えた。
「気仙沼漁協で水揚げされたサメの心臓を氷漬けにして、袋に密閉された状態で出荷し、豊洲市場に運び、翌朝、競りにかけられたものを、弊社のバイヤーが仕入れているそうです」
サメの心臓を、このやり方で仕入れるようになって、1年半ほど経つという。
気仙沼で捕れたサメの心臓を、豊洲市場へスピード輸送する。これには「復興道路」とも呼ばれる三陸自動車道の整備が、大きく貢献しているようだ。20年2月には、気仙沼中央ICから気仙沼港ICまでの区間も開通し、さらに時間短縮された。三陸の珍味「モウカの星」もこうやって、東京・御徒町の店先に並べられるのだ。
「仕入れができると、なるべくツイッターでお知らせするようにしています」と、吉池ばぁば。珍しい食材を、より広く一般の方々にも知ってもらうことが、このツイッターアカウントの目的の一つだという。宮城県出身者や飲食店のプロには充分知られている「モウカの星」も、まだまだ一般的には知られているとは言えないないからだ。
またツイッターには、「自分はこう調理して食べたよ」というリプライが返ってくることが多いそうだ。そういった双方向のコミュニケーションも楽しいという。
例えば、こんな写真付きの報告が届くことも......。
「サメの心臓」の場合、お刺身だけでなく、お寿司、天ぷら、フライ、塩焼きなど、和洋さまざまなレシピが公開されることもあるそうだ。
「なじみのない魚も、食べてみれば美味しいですよ」
吉池ばぁばの、やたらイキの良い証言には、なぜか説得力があった。