山の真ん中に巨大な一本筋現る 九州新幹線の災害対策に反響「勢い余ったバリカンみたい」「万里の長城かと」
「不安定な石が山頂まで広がっていた」
Jタウンネットは2020年8月18日、新幹線建設を行う鉄道建設・運輸施設整備支援機構(以下、鉄道・運輸機構)九州局総務課の担当者に詳しい話を聞いた。
担当者によれば、投稿されたトンネルは東彼杵町にある「三ノ瀬トンネル」。工事は09年12月18日~18年9月17日の期間に行われ、すでに終了しているという。
なぜ山がこのような姿になったのか。担当者はその理由を、次のように話している。
「新幹線のトンネル坑口では災害防止のため斜面対策を行っています。規模については地形や地質の状況によって異なります。
三ノ瀬トンネルに関しては、現地測量や調査の結果、不安定な石が山頂まで広がっていることが分かりましたので、現在の大規模なものになりました」
斜面対策とは、地すべり・崩落といった斜面での災害を防ぐために行うもの。モルタル・コンクリートで斜面を固める、押え盛土を施行するといった方法がとられる。
担当者によれば、当初、斜面対策の範囲は420平方メートルになる予定だった。しかしその後の測量・調査により対策範囲は7200平方メートルに拡大したという。
鉄道・運輸機構の「九州新幹線(武雄温泉・長崎間)事業に関する再評価報告書」(19年3月)には追加の斜面対策に関する記載があり、
「現地測量・調査の結果、坑口上部に不安定な岩塊・転石が山頂まで広がっていることが 判明した。そのため、斜面対策範囲の追加、不安定な岩塊・転石・浮石の撤去を行った」
と説明されている。