吉田宅前、伊勢宅前... 北海道に実在する「個人名バス停」が話題に→なぜ?運行会社に聞いてみた
北海道の北端にある宗谷地方の市町村を運行する宗谷バス(本社・稚内市)。その停留所の名前が、ツイッターで話題となっている。

こちらの写真は、2020年6月25日、ツイッターユーザーの北海道在住の道民の人(@North_ern2)さんが
「北海道特有の、『それ以外なにもない』ので個人宅の名前をつけているバス停かなり好き」
として投稿したものだ。
バス停の看板には
「吉田宅前」
の文字が。自分の家が停留所の名前になった吉田さんはどんな気持ちなのだろうか......。 こうしたバス停についての詳細を聞くため、Jタウンネットは宗谷バスを取材した。
「かなり昔からある」
Jタウンネットの取材に応じた道民の人さんによれば、この写真は6月下旬に撮影したもの。
場所は、「稚内の西海岸にあたる富士見地区や西浜地区の道道254号沿い、宗谷バスの『坂の下線』のバス停です」という。
長年住んでいた北海道を離れることになったため、以前から気になっていた道内各地を訪れていた中で、見つけたという。
「以前から、道内にはこのような個人宅の名前のバス停があるという話があったので、喜んで撮影しておりました」(道民の人)
ちなみに道民の人さんは、ツイッターで「まあ北海道特有とは言いつつ、特に多いってだけでこう言う個人宅の名前のバス停は北海道以外の僻地や離島でもけっこうあります」とも補足している。
神奈川県出身の筆者は個人宅名のバス停を見たことはなかったが、ツイッターでの反応を見る限りでは、佐賀県など九州や他の地域にもあるようだ。

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それにしても、いつから、どうして個人宅がバス停に......?
本当に「それ以外なにもない」からなのだろうか。
Jタウンネットは7月2日、宗谷バスを取材し、話を聞いた。
担当者によれば、宗谷バスの停留所で個人宅名がついているものは全部で7つ。
その全てが、今回ツイッターで話題となった停留所があるのと同じ、稚内市内の「坂の下地区」にあるという。

いつからあるのかについては
「現在いる従業員では、個人宅名のついたバス停がいつからあるか知っているものは残念ながらおりませんでした。かなり昔からあると思います」と
の回答が。20代後半だという担当者は「少なくとも私が生まれたときにはすでにあったと思います」としていた。
そのため、詳しい由来については分からないそうだが、担当者は、
「恐らく、当時はバス停についている名前の方がそこに住んでいたんだと思います。今はもう、ほとんど住んでいらっしゃいません」
とのことだった。