ココからあなたの
都道府県を選択!
全国
猛者
自販機
家族
グルメ
あの時はありがとう
旅先いい話

大人になるってどういうこと?→答えは「食べかけのアイス」にあった

笹木 萌

笹木 萌

2020.05.19 21:00
0

夏の暑い日に、お腹いっぱいアイスクリームを食べる...子どものころの夢だった。できるだけたくさん食べたくて、買ってもらえる時はより大きいものを選んだ。それでも物足りなくて、大人になったら好きなだけ買って食べると心に決めていた。

しかし実際、大人になってみるとどうだろう。お金もあるし誰に咎められることもない。いつだってたくさん食べられる準備はできているのに、なぜ実行しないのか。

その答えを表した写真がこれだ。

食べたいけど、食べられない(画像は高橋@undonemoralさん提供)
食べたいけど、食べられない(画像は高橋@undonemoralさん提供)

「これが大人になるということだ」

2020年5月15日、半分近く残された「明治エッセルスーパーカップ」(超バニラ)の写真とともにこう投稿したのは、ツイッターユーザーの高橋さん(@undonemoral)だ。カップには丁寧にラップがかけられ、のちにフタを閉められる。

これが何を意味しているか、食べ盛りの若者には分からないだろう。

不思議なことに、大人になると「1度に食べきれない」という現象が起きてしまうのだ。

高橋さんの投稿は19日時点で2万4000万件以上リツイートされ、大きな反響を呼んでいる。他のユーザーからは、

「わかります...食べ切れないのです」
「スーパーカップは本当にスーパーだったと大人になってから気づく」
「昨日食ったから共感『あれ?量多くね?』ってなった」
「胃が...受け付けない...のか...な?」

といったコメントが寄せられている。

これは筆者(26)も心当たりがある。20代前半くらいまではスーパーカップのチョコや抹茶を1度に1カップ、ぺろりと食べていた。ところがある時から、4分の3ほど食べたところで「もういいや」という気持ちが芽生えてきた。最近は量の少ないアイスパーやミニカップばかり購入している。

もうきっとあの頃のようには食べられないだろう――そう思うと何だか切ない気持ちになる。

「胃腸的にできなくなった」

Jタウンネットは2020年5月19日、投稿者の高橋さんを取材した。

高橋さんは現在20歳。大人の中ではまだまだ若い方だ。

なぜ今回の投稿を思いついたのか聞いてみると、

「他の人の投稿(スーパーカップにチョコスプレーをたっぷりかける)を見て、『いやー、流石にあれは食べられないな』と。真逆の状況を同じ商品で表現しようと思いました」

スーパーカップを2、3年ぶりに食べてみたという高橋さん。高校生のころは1度で完食していたというが、今回はやはり最後まで食べきれなかった。味に関しては申し分なかったようで、「良い意味で想像通りのバニラ味。定期的に食べたくなる」と振り返る。

高橋さんの投稿のきっかけとなったツイートも、「大人になるということ」として紹介されている。しかし同じバニラ味のスーパーカップに片やチョコを足す、片や半分残すと、やっていることは対照的だ。

結局「大人になる」とはどういうことなのか。高橋さんに聞いてみると、

「たぶん『できる』『できない』の変化だと思います。チョコスプレーの方は経済的に『できるようになった』。僕の場合は体調、胃の機能的に『できなくなった』ということなので、かなり曖昧で使い勝手の良い表現だと思います」

大人になると子供の時にできなかったことが可能になる一方で、できなくなることもある。

高橋さんの投稿には「余ったアイスにラップをかけるか否か」が大人の境目ではないか、という声も上がっていた。高橋さんの意図とは違ったが、きっとそれも大人になるということなのだろう。

PAGETOP