ノーヒントなら完成まで20時間? 絶望的に難しいと話題の「全市区町村パズル」開発者を直撃
日本全国にある1747の市区町村をピースにしたパズルが、ツイッターで話題となっている。
とにかく難しくて、すべてを完成させるまでにかなりの時間がかかるというのだ。
話題になっているのは、「まぷすた!」という無料のゲームアプリ。iOS、Android版のほか、ウェブブラウザでもプレイ可能だ。実際にこの市区町村パズルに挑戦したユーザーからは、
「つらすぎる...」
「無限に時間が溶けた」
「数が多すぎて絶望する」
といった不穏なツイートも出ている。
一体どれほど難しいのだろうか...。
気になった筆者は2020年4月24日、実際に全市町村パズルをダウンロードし、プレイしてみることにした。
心が折れそうになる難易度
画面の下に各市町村がピースとして並んでおり、スライドして選んでいく方式だ。どうやら、選択するピースはランダムで並んでいるようだ。
地理もパズルも苦手な筆者としてはこの時点で嫌な予感がするが...とりあえず進めてみる。
ひたすらスライドして知っている市町村から埋めてみた。104の市区町村を埋めた時点で、かかった時間は30分ほど。
ピースを選択した状態で右上の「ウィキペディア」のボタンを押すと、各市町村のWikipediaの記事ページが開くので、どこの県のどの辺りにあるかを把握することができる。まさに大ヒントと言っていいだろう。
筆者のように、地理が苦手でWikiを読んでも分からない場合は、上のハテナマークのヒントボタンを押すと、ピースをはめる場所を知らせてくれる。
使用も回数制限はないので、何としてもクリアしたい...! という方はぜひこのヒント機能を駆使して頂きたい。
プレイ開始から1時間。
出身地である神奈川県だけでも埋めたい...と思ったがそれもなかなか厳しい。
膨大な量のピースがあるのでその中から知っている市区町村を探すだけでも一苦労だ。 土地勘のある関東を中心に埋めていき、155ピース埋まったところで残念ながらギブアップしてしまった。
個人的には、面積も広く地名も難読が多いので、北海道がかなりの難関だと思う。
市区町村のピースを選択するとその人口が分かったり、ピースをドラッグすると意外と敷地面積が大きいことが分かったりするなど、勉強になる点も多かった。
しかし、難易度の高さはやはり噂通り。これは丸1日あっても時間が足りないかもしれない...。
一体どうして、こんなにもハードモードなパズルを作ったのか。Jタウンネットは24日、このパズルの制作者を取材した。
「楽しく学んでもらえたら」
制作したのはツイッターユーザーの工藤(@kudou_slot)さん。制作の経緯について工藤さんは
「もともと1747ピースの全市町村パズルは作る予定はありませんでした。
都道府県ごとで分かれたものを公開していたのですが、ユーザーから全国でやりたいという方が数名いて、その要望に応える形でつくりました」
と話す。「通勤時間や空き時間を利用しながら少しずつ埋めていく遊び方を想定していた」とのことだが、
「このご時世ですので、いきなりノーヒントで全国から始めるのも一つの楽しみ方だと思います」
とも。完成までの想定時間を聞くと、「ヒント機能やカンニングなしなら20時間以上かかるのではないかなと思っています」とのことだった。
その他にもプレイするポイントとして
「ヒント機能を活用したり、ネットで調べながら知識を深めたり、都道府県ごとから始めたりという楽しみ方もあります。
もともとは学習用で作りましたので、楽しく学んでもらえたらと思います」
とも話してくれた。
元々は学習用とのことで納得ができた。
確かにこれをきっちりやりこんだら日本全国の市区町村を一通り覚えられそうだ。
時間と覚悟がある人は、ぜひ一度挑戦してみてはいかがだろうか。
(7日15時追記)
ゲームシステムの説明に一部誤りがあったので、修正しました。