ON AIRランプで家族にアピール ウェブ会議中の「放送事故」を防ぐアイデアに反響
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、テレワークを始めた人も多いだろう。
平時であれば、面と向かって会議をしていた人も、自宅でウェブ会議をするといった場面が増えたのではないだろうか。もしそれを知らない家族が部屋にやってきたら...。お互い気まずい雰囲気になってしまうかもしれない。
そんなウェブ会議中の「放送事故」を防ぐユニークなアイデアが、ツイッターで話題を呼んでいる。
こちらはツイッターユーザー、のーすうっどさんが投稿したもの。ピカッと光っているのは、テレビ局やラジオ局のスタジオの入り口の上に置いてある「ON AIR」のサインランプである。
この写真とともに、「ウェブ会議中に家族が乱入してこないように買いました」と呟く投稿者。
たしかに一目で放送中(?)だと分かる優れものである。この光景を見た他のユーザーからは、ツイッターで
「ナイスアイデア」
「めっちゃラジオ感がある」
「これ配信中使うのにずっと買うか迷ってたんですけど効果の程はいかがでしょうか...」
「それは家族が余計に関心を持つようになるアイテム」
といった反応を寄せられている。
「ひと目見て『仕事中だよ!』と分かる表示がなにかできれば...」
Jタウンネットは4月17日、ゲーム開発会社でCGデザイナーをしている、のーすうっどさんに詳しい話を聞いてみた。
20代男性だという彼は、オンエアーランプを購入する前から友人達とボイスチャットを通してオンライン対戦ゲームで遊ぶことが多かったという。
「ゲーム中に家族が部屋に入ってくることが度々ありました。ボイスチャットの相手は理解ある旧知の仲で、こちらとしても遊びの通話なのでゲームを中断して離席させてもらうなどの対応で問題ありませんでした」(のーすうっどさん)
しかし新型コロナウイルスの影響で在宅勤務となり、仕事でもウェブ上で会議をすることが多くなった彼。家族からすれば、ドアの向こうで行われている会話が遊びなのか仕事なのか判断することは難しいという懸念があったそうだ。
「ひと目見て『仕事中だよ!』と分かる表示がなにかできれば、という思いがあったのですが、どうせなら面白くて目立っていて、なおかつ説明不要でちょっとユーモアも感じられるものが良いだろうと考え、こちらのアイテムを検索した次第です」
購入した時はドアそのものかドア上の壁に設置しようとしていたそうだが、電源ケーブルが短く取り付けが難しかったそう。将来的には、Amazon Alexaで操作できるようにスマートLEDに交換するか、バッテリー内蔵式照明(電源ケーブルなし)に入れ替える工作も構想中だという。
ピカッと光っていたら会議中。設置してから、どのような効果があったのだろうか。17日に取材をした時点で在宅勤務は2日目だという、のーすうっどさん。その時点まで、家族の乱入はなかったと話す。
「家族としても平日は在宅勤務だから邪魔しないようにと気を使ってくれているのは感じます。
こちらとしても『今(入室して)話しかけてよいのだろうか?』とヤキモキさせてしまうのは申し訳ないですし、わざわざスマホで確認してくれと要求するのも自分としてはしっくりこなかったもので、ひと目見てわかるこの方法が一番良かったと思っています」
ウェブ会議をする本人と家族の双方にメリットがありそうなオンエアーランプ。投稿に反響があったことについて「驚きました」と話しつつ、
「なんの説明もなしに使い始めると逆に『なにこれ!?』と乱入されることは目に見えているので、念の為、点灯中は入室を控えるように事前に伝えることが大切ですね。
家族が関心をもつ、という点ではこのアイテムが何気ない会話のきっかけになったりもしましたので、そういう意味でも買ってよかったなぁと感じています」
と述べた。
慣れない在宅勤務にヘトヘトという人も多いだろう。だがそれは、息子や娘、あるいは奥さんや旦那さんの仕事の終わりを待つ家族も同じ気持ちなのかもしれない。のーすうっどさんは、最後にこう述べている。
「自分のちょっとした発想に『面白い!』と思っていただけた方がいらっしゃるのであれば望外の喜びです」