まるでガラス細工...! 繊細すぎると話題の仙台銘菓「霜ばしら」を食べてみた
綿菓子をギュッとつぶした味?
九重本舗玉澤の公式サイトによると、霜ばしらの販売期間は10月~4月まで。衝撃・熱・湿気に弱く、缶の中には防湿と破損防止のために、もち米を原料とした「らくがん粉」が満たされている。
原材料は水あめ、砂糖、もち米、でん粉。さっそくフタを開けて見ると雪のような粉の中に、それらしきものが見えた。
公式サイトに記載されている食べ方では、霜ばしらが見えるまでらくがん粉を別の場所に移し、幅広い側(平らな面)を「指先で静かにつまんで引き出す」となっている。霜ばしらは軽く、少し力を加えると簡単に砕けてしまうのだ。
霜ばしらにはいくつもの線が入り、キラキラと光沢がある。横から見ると意外と厚みがあって食べごたえがありそうだ。
口に入れると、サクサクとした軽い食感でほんのりと甘みが広がる。少し舌にベタつく感じは飴に近い。他の編集部員にも食べてもらうと「綿菓子をギュッとつぶした味」「高級な感じがする」といった感想が聞かれた。
霜ばしらの最初の1枚はすぐに取り出せるが、2枚目以降は粉の下にある。ほじくり出そうとすると粉がこぼれてしまうため、らくがん粉は一旦出した方が取り出しやすいだろう。
らくがん粉をよけると、40枚ほどの霜ばしらがびっしりと敷き詰められている。こうして見ると本物の「霜柱」のようだ。
あまりにもきっちり詰まっているため最初は少し取りだしにくい。筆者がむりやり引き抜いたところ、指圧で破損してしまった。公式サイトによるとつまようじなどを使うと良いそうだ。
そして残った霜ばしらは、らくがん粉を戻して冷蔵庫などで保管する。少し面倒くさいが湿気を防ぐためだ。食べ終わった後のらくがん粉はフライパンに移し、色が付くまでかき混ぜ、砂糖と少量の食塩を加えると、お茶請けとして楽しめるという。
注文は電話やメールなどで受けているが、注文殺到のため今季の受付は終了とのこと。食べてみたい人は来季まで待ってほしい。