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関東人「奈良県最南端の駅は...この辺かな?」 →現実がこちらです

井上 祐亮

井上 祐亮

2020.02.26 06:00
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「日本一長い路線バス」が通る

谷瀬の吊り橋(Kohei Fujiiさん撮影、Wikimedia Commonsより)
谷瀬の吊り橋(Kohei Fujiiさん撮影、Wikimedia Commonsより)

取材に答えてくれたのは、十津川村観光課の担当者だ。

「五條市から南の一帯は吉野郡と呼ばれていますが、十津川村は吉野地域の中でも、もっとも南に位置しています。奈良県内ではもっとも大きな村で、東西33.4キロ、南北32.8キロもあり、面積の約96%を山林が占めています」

吉野郡には、吉野町、大淀町、下市町、黒滝村、天川村、野迫川村など、11町村が含まれるが、十津川村はその南端にあり、最大の村だ。三重県、和歌山県と県境を接しているという。

「谷瀬の吊り橋」と呼ばれる日本一長い鉄線吊り橋、笹の滝など、深い山の中で、美しい大自然に触れ合えるそうだ。

日本一長い路線バス(奈良交通)も、この村を通っている。近鉄大和八木駅をスタートして、五條バスセンターを経由し、谷瀬の吊り橋で休憩をとった後、十津川村内の温泉での宿泊もできるそうだ。村内には、湯泉地(とうせんじ)温泉、十津川温泉などがある。

このバスは十津川村の果無(はてなし)集落を過ぎた後、和歌山県に入り、熊野本宮大社を経て、終着駅の新宮駅に向かう。大和八木から新宮まで、全長166.9キロ、停留所の数は167だという。

所要時間は、6時間から7時間近くかかるらしい。十津川村観光課は、村内の温泉に泊まることを激推しだった。

熊野古道小辺路(VKaeruさん撮影、Wikimedia Commonsより)
熊野古道小辺路(VKaeruさん撮影、Wikimedia Commonsより)

さらに十津川村担当者はこう付け加えた。

「十津川村で忘れてならないのは、世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』を構成する登録資産として、熊野参詣道小辺路(こへち)と大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)があることです」

小辺路は、高野山と熊野本宮大社を結び、紀伊山地を南北に縦走する道。大峯奥駈道は、吉野と熊野を結ぶ大峯山を縦走する道。どちらも険しい峰々を踏破する修験者の修行のルートだ。

熊野古道に関心のある人には、興味深い話かもしれない。ただし登山用の装備を整え、単独行動はとらないなど、安全対策にくれぐれも配慮して挑む方がいい。

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