嵐山も龍安寺も「ほぼ貸し切り」 新型肺炎で人が消えた京都、観光には最高のタイミング?
中国・武漢を中心に、世界各国で猛威を振るう新型コロナウイルス。その影響は、京都市内の観光地や寺社などにも及んでいる。
要するに観光地に訪れる人が少なくなっているのだ。その様子を撮影した写真が、ツイッター上に挙がり、注目を集めている。
こちらは、東京から観光で京都を訪れたツイッターユーザーのIsamu HIROSE(@BubbleHeadJP)さんが投稿した写真だ。嵐山にある風情ある小道「竹林の道」は1月31日の13時頃、土産屋や飲食店が軒を連ねる二寧坂は2月1日の朝8時頃に撮影されたものだ。
「昨日と今日の京都。やっぱり人少ない。狙いが当たった」と呟くIsamu HIROSEさん。
まるで辺り一面を貸し切ったような光景が目の前に広がる。2月6日、Jタウンネットの取材に応じた彼は、
「中国の出国禁止が始まったタイミングを狙って急遽チケットを取りました。人がいない状況は観光客としてはとても良かったです。また宿も安かったです」
と話す。
中国の旧正月「春節」シーズンの京都は、例年であれば人でごった返す場所である。「滅多にないタイミングでした」と話す彼は、
「中国からの観光客は全くいないわけではないですが、見かけたのは街中が多く、みな青いマスクをしていて周囲への配慮も見えたのであまり気になりませんでした」
としていた。
嵐山の天龍寺も人の気配がない
修学旅行ぶりに京都の観光地巡りをしたという、まや(@mocamochi_)さんは、1月29日の9時30分から10時30分頃、嵐山で写真を撮影したという。20代の彼女は、都会疲れで1人旅。2月6日、Jタウンネットの取材に、
「京都がそんなに外国の人で溢れる観光地になっていたなんて知らなくて、行った時は『これが京都なんだなー。静かでいいなあ』って感じでした。店員さんを独り占めにして色んなお話ができたので、空いていてよかったです。 特に(嵐山の)竹林は人が少なくてゆっくり歩くことができて良かったなと思えるスポットでした」
と話す。彼女が嵐山で撮影した天龍寺の写真に人影は全くない。たまたま虹がかかったため、長椅子で30分程眺めていたという。
観光地なのに人がいない。このギャップに驚く人は多い。ツイッターには、城前の写真や、京都駅前、新幹線乗り場の写真も投稿され、
「晴れの日曜にしては人少ない気がしました」 「京都行ったけど、こんなに人いないの?って困惑するほど人がいなかったです」 「京都の二条城と三十三間堂に行ったのですが人少ない、列に並ぶことが無い」
と、呟かれている(いずれも1月下旬から2月下旬の投稿)。
公益社団法人京都市観光協会の担当者も、Jタウンネットの取材に、中国政府が1月27日から海外への団体旅行と一部個人旅行を禁止した翌日辺りから、観光客は減ったと話す。
「観光客が減っていることは間違いないです。どれくらい減っているのかという数値は分かりませんが、新型コロナウイルスの影響で、中国人旅行客が減っていることは確かです」
また一部であるが、欧米人や日本人の観光客も減っているという。
担当者は、国内客に限って言えば、1月や2月は暖かな春や秋に比べて寒いため観光客は少ないという。しかし中国においては春節に伴い観光シーズンのため、本来であればピークを迎えるとも。影響は少なからずあるとした。
この機会に、京都旅行もいいかもしれない。もちろん、感染対策はしっかりしたうえで。