長野県民しか知らない? 謎のご当地インスタント麺「ポンちゃんラーメン」とは
しょうゆ味は袋麺とカップ麺でだいぶ異なる
まずは袋麺とカップ麺のしょうゆ味から食べていきます。
袋麺のしょうゆ味は、ポンちゃんラーメンの元祖にして看板商品。先ほどの取扱店一覧を見ても、取扱いのあるお店が最も多いです。カップ麺は袋麺ほどには出回っていません。
袋麺のスープは豚ガラベースのしょうゆ味。あっさり味ですが、胡椒を強めに効かせているのが特徴。東洋水産の袋麺「しょうゆ味ラーメン」の味をちょっとあっさりにした感じです。特に個性的な味というわけではないですが、人を選ばなそうな安定の味でした。
最近ではいろんな趣向を凝らした袋麺が登場している中で、良くも悪くも昔ながらの袋麺の味という印象で、味を重ねた本格的な商品が好きな方だと物足りないでしょうが、昔からの味を貫き通しているところがロングセラー商品として続いている大きな理由だと思われます。
カップ麺のスープは袋麺よりさらにあっさりしたしょうゆ味。袋麺で感じた豚ガラがあまり前に出てこない一方で、具として入っているわかめ、コーン、赤ピーマンの味がスープに溶け出すことで、袋麺より野菜の旨みが強くなっています。あっさりしょうゆ味という共通項はあるものの、それ以外はまったく別物のスープという印象でした。
麺はどちらも縮れのついた油揚げ麺で、昔ながらの雰囲気を醸し出しています。袋麺の方がひとまわり太いです。袋麺は中太程度、カップ麺は中細くらい。鍋調理と湯戻し調理では火力が違うため、カップ麺の方が細いのは致し方ないところなのですが、食べ比べると袋麺のぷりぷりでもちもちの食感が際立っていました。
以上のように袋麺とカップ麺はスープも麺も別物の感があり、袋麺の方がおいしく感じましたが、カップ麺にも、野菜がたっぷり入っていて自分で具を用意する必要がないこと、そしてお湯を入れるだけでお手軽に調理できる強みがあります。具は他社のカップ麺と比べてもボリュームがあり、特にわかめの風味が際立って感じられました。それぞれにおいしいのは間違いないです。