「ラブライブ!」聖地のモスバーガー閉店 ファンに愛された有名店...モス広報も「本当に感謝」
人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の聖地として知られたモスバーガー富士急沼津店(静岡県沼津市)が2019年11月18日、ビルの契約満了のため閉店したことが分かった。
Jタウンネットの19日の取材に、モスバーガーの広報担当者が明かした。
「モスバーガー富士急沼津店さん、お疲れ様でした。ありがとうございました」 「色々な思い出があります、ありがとうございました」 「自分がライバー(編注・ファンの愛称)だとわかると、店員さんが自分のグッズを店の奥から持ってきて見せてくれるというフレンドリーなお店でした」
閉店を受け、ツイッター上では「ありがとう」の声が相次いでいる。
しかし、なぜモスバーガーの店舗が、ファンの間で聖地となったのか。Jタウンネットが、その理由を取材した。
モスが「聖地」になった理由
「ラブライブ!サンシャイン!!」は、沼津市の内浦地区の学校で結成されたスクールアイドルグループ「Aqours」(アクア)が活躍する物語だ。アクアのメンバーは、17年から沼津市の観光大使も務めている。
「沼津市は、(一般社団法人)アニメツーリズム協会から一般投票で選出された『訪れてみたい日本のアニメ聖地88』に選ばれるなど、作品の舞台として多くの方に認知されています。作品をきっかけに、沢山の人が来ていただき市に賑わいが生まれて、非常にうれしく、ありがたいことだと思っています」
19年11月19日、Jタウンネットの取材にこう回答するのは、沼津市役所観光戦略課の担当者だ。沼津市には沢山のファンが訪れ、賑わいを見せているという。
沼津市自体が「聖地」ともあって、沼津市商工会議所が主導するスタンプラリー「沼津まちあるきスタンプ」がファンの間で人気を博しているのだ。
「『沼津まちあるきスタンプ』は原則、作品と民間店舗や施設とのコラボですが、市の公式ホームページで(コラムとして)ご紹介させていただくなど様々なかたちで協力して取り組んでいます。皆さんに沼津のまちを楽しんで歩いていただくための、素晴らしい取り組みだと考えています」(観光戦略課担当者)
市公式サイトによれば、このスタンプラリーは、沼津商工会議所が発行する一冊500円(税込)のスタンプ帳を片手に、沼津市の書店街や旅館、ゲームショップや書店などに設置された、お店オリジナルのスタンプを押すことができるというもの。
この度閉店した、モスバーガー富士急沼津店も会場の1つだった。スタンプラリーの特設ページでは、アニメに登場するキャラクター「桜内梨子」がモスバーガーのロゴを手に持つスタンプをみることができる。
「ラブライブ!サンシャイン!!」を愛し、そして多くのファンに愛された富士急沼津店。実際、店にはキャラクターのぬいぐるみが置かれたり、ファン同士の交流ノートが設置されたり...。単なるスタンプラリーの会場ではなく、ファンの集う店として知られていた。
閉店に対するファンからの感謝の声に、モスバーガー広報担当者は19日、
「スタンプ等のコラボは存じ上げておりました。非常に楽しんでいただいていることも認識しておりました。(営業)最終日にも、実際に沢山のファンがいらっしゃっていて、非常に感謝しております。ご愛顧いただいて本当に感謝しております」
と感謝の言葉を重ねた。