三角コーンを激しくぶん回すラッコが話題 なぜこんな行動を?水族館に聞いた
両手で貝をもって、ぷかぷかと海に浮いている――。そんなラッコの大人しいイメージをぶち壊すような動画が、ツイッターで注目を集めている。
こちらをご覧いただきたい。
ラッコが水中で勢いよく赤色の三角コーンをグルグル回している。プカプカと背泳ぎで貝をお腹に乗せているイメージとはかけ離れた姿だ。ラッコが激しく回り続けるこの動画にツイッターでは、「なぜ?」という疑問が広がっている。
Jタウンネットは、このラッコを飼育している水族館に詳しい話を聞いてみた。
なぜぶん回すのだろうか
カラーコーンを回しているのは、マリンワールド海の中道(福岡市)で飼育されているリロくん(オス・12歳)。
2019年10月15日の取材に応じた「マリンワールド海の中道」の担当者によると、野生のラッコはお腹の上に石をのせて、両手でつかんだ貝を叩きつけて割る習性があるため、前足が非常に器用だという。
それゆえ、貝だけではなく色々なものをつかむというのだ。とはいえ、なぜリロくんはカラーコーンを持っているのだろうか?
その理由に関して、
「当館では大前提として、壊れにくいものを渡しております。野生では貝など、殻があるものをバリバリ噛みますので、あごの力が強く、割るなどすると事故につながりかねないからです。 また、貝だと、手を怪我しやすいです。ラッコは毛づくろいをしなければならないので(手を怪我すると)毛の手入れができなくなり、冷たい水が皮膚にしみこんでします。なので、なるべく丈夫なものを渡しています。カラーコーンは、その中で選んだものです」
と話す。カラーコーンをグルグル回すのは、ラッコの「遊び」だという。
ちなみに、リロくんがグルグル回っている動画の奥には、黄色いボールとともに寝そべったマナちゃん(7歳・雌)がいる。物を持ったり、お腹に乗せたまま寝たり、遊んだり。
これらはラッコの習性だそうだ。
リロくんはカラーコーンをお腹にも乗せている。でも最後はやっぱり...。
ぶん回すようだ。