さすが新海監督... かつて新宿の壁に描いたイラストが、「天気の子」で完全再現されていた女性の話
「こんな形で映画デビューしてしまうとは」
なべじるさんはツイッターで「天気の子」の聖地巡礼動画を視聴、そこで大ガードが作品に登場していることを知ったという。
イラストを描いたのは2011年夏ごろ。なべじるさんは当時宝塚大学に在学していた。
新宿警察署、新宿区などから新宿大ガード下歩道壁面への落書き防止活動の協力依頼を受け、学校法人・専門学校HAL東京、学校法人・専門学校 東京モード学園と共同で20 枚の壁画を制作、その延長線上で描いた作品だという。
制作期間はデザインから色塗りまでおよそ3日間。大学の後輩2人と考えたデザインをなべじるさんが形にし、色は小学生らと協力して塗ったという。
「本当は別の大学の人がデザインして、それを塗るお手伝いをする予定でした。しかし『左側の部分を考えてなかったからどうにかして欲しい』と当日に言われ、時間のない中急いでやりました。繋がっている絵だけにはしたいと言われてしまったので、虹がぐねぐねしてたり、無理やり右の絵のモチーフを入れたりとかしています」
なんと偶然にもデザインすることになった絵が、「天気の子」のワンシーンに使われることになったのだ。絵は小学生が次の日手伝いにくることを踏まえ、できる限り簡単で楽しい雰囲気が伝わるようなデザインにしたという。
「こんな形で映画デビューしてしまうとは思いもよらなかった!」とツイートしているなべじるさん。改めて、自分の絵が作品に登場したことについて聞くと、
「風景の一部なのにも関わらず新海誠の作品だからこそここまで細部に描かれリアリティのある作品になったんだと思います。おそらく意図があってこの場所が採用され、私の絵が新宿の風景の一部として認識されていた事に嬉しく思います」
と話している。